【後編】丹沢登山(塔ノ岳~丹沢山~ユーシン渓谷) 1泊2日山小屋泊
前日はヤビツ峠から塔ノ岳まで歩き、尊仏山荘に泊まりました。
2日目のレポートです。
この日は塔ノ岳から丹沢を往復して、ユーシン渓谷に下りていきました。
トンネルを通ってユーシン渓谷へ
塔ノ岳から丹沢山へ
時刻は6時半。
今回の山行は「塔ノ岳から日の出を見る!」というのが目的の一つでしたが、外に出てみると…
辺り一面モヤの中(泣)
30分ぐらい粘りましたが、晴れることはありませんでした。
前日の予報では晴れだったのですが残念。
山頂の気温は零下6度。
厚手のダウンに冬季の手袋がなきゃ、居ても立っても居られない寒さでした。
晴れることはありませんでしたが、そこは冬の山。
樹氷など、また違った魅力がいっぱいでした。
辺りの木々の枝は樹氷になっていた
葉っぱにも樹氷?
尊仏山荘を横目に丹沢山の方向へ。
寒いので、ダウンを着たまま歩いていきます。
地面は凍っていましたが、アイゼンやチェーンスパイクは必要ありませんでした。
それにしても人気の丹沢は人気ですね。
塔ノ岳山頂にも早朝に登ってくる人も多かったのですが、そこから丹沢山へ向かう人も結構いました。
また、丹沢山の「みやま山荘」から塔ノ岳へ向かう人ともすれ違いました。
ちなみにこの縦走路は丹沢主脈線と呼ばれています。
健脚の方は塔ノ岳から登って丹沢山、蛭ヶ岳、檜洞丸と一日で歩くようです。
僕には無理ですね…
塔ノ岳から丹沢山へは、急登もなく穏やかな道が続きます。
休憩しなければ、往復で二時間ちょっとあれば歩ける距離です。
一本道で迷う心配もありません。
朝ごはんは、ベンチのある竜ヶ馬場という場所でとりました。
ベンチが3つ、4つあって休憩にぴったりのところです。
朝ごはんはフィルタイプのカップヌードル!
寒い中で食べるラーメンは最高ですね。
ここは晴れていたら大山や湘南方面の眺めが良さそうでしたが、まだ天気は曇ったまま…
たっぷり休憩をとったら、丹沢山へ向かいます。
竜ヶ馬場からは15分ぐらいで着きました。
時折、富士山が雲の隙間からその姿を見せてくれます。
富士山は何回見ても飽きないですねー
丹沢山に到着するも、辺りはガスに包まれた状態でした。
標識の写真を撮ったら、塔ノ岳へすぐに引き返します。
滞在時間はわずか1分ほど(笑)
今日はこれから歩行距離の長いユーシンに向かうので、昨日と違って余裕をかましている時間はありません。
足早に歩いていきます。
丹沢山の山頂はガスの中
木々の枝はどこも真っ白に。樹氷が綺麗でした
尊仏山荘に戻ってくると、そのすぐ脇にあるユーシンへの道を下りていきます。
ここからは行ったことのない道。
そして、その道は長かった。
塔ノ岳からユーシン渓谷、玄倉へ下る
ユーシンまで6.1キロ。ユーシンから先も長いのです
昨日も水を補給した水場に立ち寄ります。
チョロチョロですが、水場が少ないこの道ではとてもありたがい。
塔ノ岳からユーシン渓谷への道は、大倉尾根(バカ尾根)やヤビツ峠への道と違って、まさに山道という感じです。
山頂直下を除けば、木の階段は少ないです。
静かな山歩きが楽しめるのはいいことですが、登山客も圧倒的に少ないです。
この時期は落ち葉も多く、道が不明瞭な箇所もあったので、歩く場合は地図とコンパスはマストです!
道から見える沢の位置を確認しながら、道が合っているかを地図と見合わせて歩きました。
塔ノ岳から1時間20分かかって鍋割沢まで下りてきました。
ここはガレ場で道が分かりにくいのですが、右に向かって「対角線上」に沢を渡っていきます。
鍋割沢を渡る前にこの標識がある
渡ってきた道を振り返る。ちょうど写真の中央辺りが上の標識があったところ
沢を渡ったところすぐにまた標識があります
鍋割沢を右手に道を歩いていくと、熊木沢出合に着きます。
鍋割沢が熊木沢と合流します。
ここからは、神奈川県、丹沢の最高峰の蛭ヶ岳が見えました!
奥に見えるのが蛭ヶ岳。ここで沢を右から左に駆け抜けるイノシシを目撃!
この熊木沢出合で、思わぬ出会いが(笑)
熊木沢を右から左に大きなイノシシが、猛ダッシュで走っていくのを目撃!
丹沢の奥深い自然を感じた瞬間でしたね。
遠くからでも分かるその巨体は、軽く1メートルを超えているように見えました。
この後、「イノシシが現れたらどうしよう」という、何とも言えない気持ちをかかえて歩くことになります(笑)
ここからはずっと沢沿いを歩くのですが、山側からは石が頻繁に転げ落ちてきます。
石が落ちる音が、ひっきりなしに聞こえました。
登山道には落石のあとが…
登山道には石がいっぱい落ちています。
僕が歩いた時は大きな石は落ちてきませんでしたが、山側に耳を澄まして注意しながら歩きました。
いくらか歩くと、川の色がエメラルドグリーンになっている場所があります。
一部の人にはその色合いがユーシンブルーとして有名?らしいです。
川の色味がエメラルドグリーン
この沢沿いは、同じような道がずっと続くので少し飽きます(笑)
それでも落石に注意を払わなければいけないので、緊張感はあります。
そんな道で心を躍る場所が、前述のユーシンブルーが見える場所とトンネルたちです。
最初に通ったトンネルは、アスファルトで固められたものではなく、岩山をくり抜いたもの。
迫力満点でした!
このような道が長く続きます
長いこと歩いてやっとこさ、ユーシンロッジとの分岐に到着。
塔ノ岳から6.3キロと標識にあります。
これは、昨日歩いた表尾根の6.1キロよりも長いです。
そして、ここから玄倉(バス停)までの距離は10キロ!
ひたすら緩やかな下り道なのですが、距離が長いです。
玄倉まで10キロの標識
この後には真っ暗なトンネルが登場
ユーシン渓谷
そこそこ大きい滝もありました
ユーシンブルーな水が一番見れる場所は、ダムのように水を堰き止めた場所でした。
何でこんな色になるんでしょうね。不思議です。
そんなユーシンブルーが綺麗に見れる場所を通り過ぎると、今までとは趣の違ったトンネルが現れました。
その名も石崩隧道。
何か嫌な名前です(笑)
ここはヘッドライトなしで歩きましたが距離が長く、暗くてドキドキしました(笑)
つまづいたので、ヘッドライト付けたほうが安心ですね。
そして、石崩より暗かったのが下のトンネル。
トンネルがカーブしているのか、入口からは出口が見えません。
完全なる暗闇です。
さすがにここはヘッドライトを付けましたよ。
そんな道を歩き続けて、疲れもたまってきたところで、気がついたら道も綺麗な舗装路に。
道沿いには石材の会社もあり、奥深い自然から街に戻ってきた感じがしました。
驚いたのが、玄倉方面からユーシン渓谷へ歩いてくる人が多いこと。
みんなユーシンブルーが目当て何でしょうか。
カジュアルな服で歩いていました。
ユーシンまでの道だったら、そういう恰好でも問題ないですもんね。
結構距離はありますが。
みなさん、電灯は持っていたんでしょうか。
この滝が見えるとゴールはすぐそこ
時刻は15時前。
川幅が広がり、そこにあったのは丹沢湖。
ゴールの玄倉に着きました!
丹沢湖
玄倉のバス停
それにしても長かった!
その分、充実感もありました。
丹沢も今回のように人の少ない道は、自然の奥深さを感じますね。
人が入っていないため、イノシシのような動物も見れたのかもしれません。
次は丹沢主脈を檜洞丸から歩きたいなー