山ごはんの料理道具のベストな選び方 -クッカー・バーナーの素材や特徴解説
僕の登山の楽しみの一つが、山で食べるごはんです。
いやー、山で食べるごはんはいつも最高です! 普通のカップラーメンでさえ、御馳走のように感じます(笑)
そして、登山にはまってくると欲しくなるのが「登山用の料理道具」です。
僕が友達に初めて登山に連れて行った時、「プシュー、ゴーー」とバーナーに火を付けてカップラーメン用にお湯を沸かしてくれたんですね。
「何てかっこいいんだ!」という憧れの気持ちと、「この道具欲しいなー」って思ったことを覚えています。
僕は登山を本格的に始めて数カ月後に、料理道具を一式そろえました。
この記事では、登山でごはんを作るために必要な道具ついて説明し、最後にクッカーで作るごはんについてお話します。
登山の料理道具があれば、ごはんの幅が広がります
登山で必要な料理道具
さて、早速説明に入ります。
登山で必要な料理道具は次の「6つ」です。
- クッカー
- バーナー
- ガスカートリッジ
- ウォーターボトル
- ライター
- 食器
これらの道具は一度にそろえる必要はありません。
ウォーターボトルはペットボトルで代用できますし、食器はクッカーから直接ごはんを食べれば必要ないです。
まずはクッカー、バーナー、ガスカートリッジとライターを購入して、その他道具は必要であれば買い足していきましょう。
それではここから、道具について一つ一つ説明していきます。
クッカー
小さなパンが付属した典型的なクッカーセット。左が一人用PRIMUS(プリムス) ライテックトレックケトル&パン、右が二人用のクッカーDUG(ダグ) POT-L
登山の料理には「お湯」が欠かせません。
クッカーに水を入れ、沸騰させることでお湯を作ることができます。
そのお湯を使ってカップラーメンやスープを作ったり、アルファ米を戻したりします。
また、クッカー内でパスタを煮込んだり、肉や野菜を炒めて料理を作ることも可能です。
クッカーの代表的な素材は下記の3つです。
- アルミニウム
- ステンレス
- チタン
アルミニウムはクッカーに最もよく使われる素材です。
軽くて熱伝導率も高い特徴がありますが、素材が柔らかくてへこみやすい。
ステンレスはアルミニウムよりも耐久性がありますが重いです。
チタンはこの中では最も高価ですが、とても軽量です。
クッカーは、大きめのパンと小型のパンがセットになって売らていることが多いです。
僕の場合、大きめのパンで煮込みを料理を作ってそのパンを器としてごはん食べ、もう一つの小型のパンを使って料理をすることもあります。
例えば、小型のパンでウインナーを焼いたり、ボイルする時に使ったりします。
小型のパンで魚肉ソーセージを炒める。ビールと合いますよ
別の使い方として、湯を沸かす時に蓋として利用します。
蓋をすればクッカー内の温度が早く上がるので、短時間でお湯を沸かすことができます。
クッカー内にガスカートリッジ、バーナーを入れればパッキングのサイズが小さくなる
クッカーの形は丸型、四角型など様々で、大きさも色々あります。
自分の用途にあったクッカーを選んでください。
丸型は最初のクッカーとしておすすめです。
中にガスカートリッジがすっぽり入り、パッキング時にコンパクトに収まります。
PRIMUS(プリムス) ライテックトレックケトル&パン
DUG(ダグ) POT-L
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・僕がおすすめするクッカー、登山用食器、カトラリー【動画あり】
バーナー
バーナーは、ガスカートリッジとつなぐことで火を付けることができる道具です。
登山用のバーナーは軽くてコンパクトになり、火力が強いものを選びましょう。
バーナーの種類よって火力には違いがあります。
火力が強いほど短時間でクッカーを熱することができ、早く料理を作ることが可能です。
僕が使っているのは、プリムスの「P-153ウルトラバーナー」です。
手に収まる大きさで、火力が強くて操作も簡単。
風が強い悪条件でも、安定して利用することができています。
登山用のバーナーの選び方に詳しく知りたい方は、「登山用バーナー(ストーブ)のベストな選び方 – ポイントは重さ・火力にあり【動画あり】」の記事をご覧ください。
高山でも安定したパフォーマンスを発揮するP-153ウルトラバーナー
PRIMUS(プリムス) P-153 ウルトラバーナー
ガスカートリッジ
ガスカートリッジには燃料が入っています。
バーナーをガスカートリッジにつなげることで、液体燃料が気化して火を付けることができます。
ガスカートリッジは、バーナーのメーカーと同じものを使いましょう。
これはメーカーから推奨されていて、メーカーによってガスの出るバルブの形状が違うようです。
僕はプリムスのバーナーを使っているので、プリムスのガスカートリッジを使っています。
PRIMUS(プリムス) GAS CARTRIDGE ハイパワーガス(小) IP-250T [HTRC 2.1]
ウォーターボトル
左から使った分だけコンパクトになるウォーターキャリー、お湯を入れられる水筒、耐久性に優れたウォーターボトル
登山では料理を作るために必要な「水」を持って行くことが多いです。
そして、水を入れるものがウォーターボトル(ウォーターキャリー)です。
ウォーターボトルは料理用の水だけでなく、飲み物の予備を持ち運ぶことも兼ねています。
水を運ぶだけなので、ペットボトルでも代用可能です。
コンビニやスーパーなどで1リットルのペットボトルを買えば、それでもいいわけです。
登山用のウォーターボトルはいくつか種類があり、それぞれ特徴・利点があるので紹介します。
- ウォーターキャリー:柔らかな素材。水を使うとコンパクトに折りたためる。
- 水筒(保温性のあるもの):お湯を入れて持っていけば、短時間でお湯を沸かせる。
- ウォーターボトル:耐久性に優れ、水筒としても利用可能。
上記の道具であれば水道の持っていけるので、お財布にやさしいです。
何度も登山に行くのなら、購入して損はしないでしょう。
左がナルゲンのウォーターボトル。目盛りがついていて飲み口が大きい。右はコンパクトになるウォーターキャリー
僕がよく使うのは、ナルゲンのウォーターボトル。
耐熱性があるので余ったお湯も入れてもへっちゃらですし、丈夫で多少荒く扱っても平気です(笑)
一時はウォーターキャリーも使っていましたが、今はナルゲンのボトルばかり使っています。
ウォーターキャリーを使うのは、テント泊をする時ぐらいですかね。
ナルゲンのボトルを使うのは、掃除のしやすさも理由の一つです。
ウォーターキャリーは内部が掃除しにくいので、中に水がたまってカビでダメにしちゃったことがあります。
nalgene(ナルゲン) カラーボトル 広口1.0L トライタンボトル グレー 91311
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・ウォーターキャリーと水筒について考える
ライター
左が電子式ライター。右がフリント式
バーナーに火を付けるために必要なのがライターです。
バーナーに着火装置が付いていることがありますが、これは電子式がほとんどです。
電子式は標高が高い山では着火しにくくなるので、フリント式のライターを持って行きましょう。
こちらの方が明らかに火が付きやすいです。
ただし、フリント式は濡れると火が付きにくくなるという欠点があります。
なるべく濡らさないようにして、予備のライターも持って行きましょう。
不安であれば耐水性のマッチを持って行くといいです。
登山用の食器
僕はごはん用の食器は普段あまり使わず、クッカーで直接食べることが多いです。
テント泊で連泊するため、クッカーを汚したくない場合は食器を持って行きます。
テント泊をしなくても、おすすめする食器は「スプーンとフォークの機能を兼ねた」スポークです。
これがあれば、どのようなごはんでも食べられます。
日帰り登山でコンビニでごはんを買う場合も、これは必ず持って行きます。
山頂に着いてコンビニえ買ったごはんに「割りばしやフォークが入っていなかった」というのは山あるあるです(笑)
そんな時の救世主になります。
MSR スポーク レッド 39908 【日本正規品】
スノーピーク(snow peak) チタン先割れスプーン
クッカーで作るごはん
上記の画像は、冒頭で紹介したものです。
クッカーやバーナーがあれば簡単に料理が作れます!
カレーにシチュー、ウィンナーにパスタ。
缶詰を温めれば、最高のビールのつまみになります。
夢が広がりますね(笑)
そんな料理の幅を広げてくれるのが、インスタント食品です。
インスタント食品も様々な種類のものがあり、自分の好みにあった料理をササっとに作ることができます。
そんな登山のごはんですが、カロリー欄はきちんと確認しておきましょう。
パッケージに「熱量」とか「エネルギー」と記載されています。
体格にもよりますが、日帰り登山なら一食で500~700kcalあればいいでしょう。
もちろん、別に数百kcal分の行動食を用意する必要があります。
特に栄養は考えなくていいです。
一食、二食であれば栄養の心配は必要ありません。
それよりも普段口にしないものを持っていて、「ごはんが不味くて食べられない」何てことにならないように、味が分かるものを持って行きましょう。
肌寒い山頂では温かい飲み物は最高です!
僕は好んでコーヒーを山ごはんの締めに持っていきます。
一緒にチョコレートも食べるとなお良しです(笑)
コーヒー飲めない人は、ココアとか粉末スープもおすすめです。
登山の料理道具を手にすれば、登山の楽しみもまた一つ増えるでしょう。
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