西丹沢の盟主、飴と鞭の「檜洞丸」に久しぶりに登ってきた
ゴールデンウィークの前半に神奈川県の西丹沢にある檜洞丸(ひのきぼらまる)に登ってきました。
この山に登るのは4回目(のはず)。久しぶりに登りましたが、やっぱりいい山でした。
神奈川県では蛭ヶ岳に次いで高くて、標高1,601メートル。
丹沢の中では中級グレードですかね。結構体力が必要です。
僕は山頂付近の長ーい木道が好きなのですが、今回の山行は天気も良く、木道からは富士山が見れましたし、山桜も見れました!
コースタイム(5時間15分)
登り(3時間10分):西丹沢ビジターセンター(8:30)~登山口(8:40)~ゴーラ沢出合(9:20)~石棚山稜分岐(11:25)~檜洞丸山頂(11:40)
下り(2時間5分):檜洞丸山頂(12:25)~石棚山稜分岐(12:35)~ゴーラ沢出合(13:50)~西丹沢ビジターセンター(14:30)
檜洞丸へのアクセス
アクセス:小田急『新松田駅』から登山口の『西丹沢ビジターセンター(自然教室)』までバスで約1時間10分
詳しくはこちらの富士湘南バスの公式ホームページの「西丹沢・山北エリア」を参照。
季節によって時刻表が変わることがあります。
西丹沢自ビジターセンターからゴーラ沢出合へ
この日はゴールデンウィークとあって、人がとても多い日でした。
とは言っても、塔ノ岳などと比べると圧倒的に少ないですが。
新松田からバスに揺られること一時間余りで、西丹沢室ビジターセンター(自然教)に到着。
ここからは西に行けば畦ヶ丸、北へ突き進めば大室山と西丹沢の山々への出発点です。
道路沿いに北方向に歩き、左手のオートキャンプ場を通り過ぎると、檜洞丸の登山口が右手に見えます。
西丹沢教室からは10分程の距離。
「熊出没」の看板が目印です。
この登山口はちょっと分かりにくい。
ボーっとしてたら通り過ぎちゃそうです(笑)
いきなり、沢っぽい所を登っていくので、
「こんな道行くのかー 檜洞丸やばそう!」
と思うのですが、この道は一瞬です。
檜洞丸がやばいのは、後半になってから(笑)
まず目指すはゴーラ沢出合。
ゴーラ沢出合まででこのコースの半分ぐらいの距離を行くことになるのですが、この沢までは何てことない起伏のほとんどない道を進みます。
静かな森歩きが楽しい道です。
この日は天気が良くて、春の新緑がとても眩しかったです。
夏とか秋の山もいいですが、明るい緑が輝き始める春山っていいですねー
「登山シーズンが来たー!」という喜びを感じます。
序盤は平坦な道が続くのですが、足場が悪い場所には木道がかかっていて、そこを渡る時はちょっとだけ緊張します。
この辺りは登山道というより、ハイキングコース。
穏やかな道を気分もルンルンで歩いていきます。
しばらく歩くと右手に沢の音が聞こえてきます。
これがゴーラ沢出合が近くなったことの合図です。
山で沢の音が聞こえてくると、「この先に何かあるぞー」ってテンションが上がりますね。
もちろん、沢があるのですが(笑)
ゴーラ沢出合は、ザーという水が落ちる音が聞こえるのですぐに分かります。
「お疲れ様でした。ここはゴーラ沢出合です」という看板がお出迎え。
今までの深い森を歩いていたところから展望が開け、豪快な沢が出現。
もはや岩と呼べるような大きな石ころが散らばります。
沢を渡るために対岸まで木橋がかけてあるのですが、その橋が細い…
もはやそこは歩かずに、いい感じの石の上を水をパシャパシャさせて渡ります。
手で触ってみると透き通った水は冷たく、思わず顔を洗っちゃいました。
うーん気持ちいい。
ここまでが、登山口から山頂までのちょうど半分ぐらいの距離。
「檜洞丸って余裕じゃーん」
と、僕も最初登った時は思っていました。
が、檜洞丸は飴と鞭を使い分ける西丹沢の名峰。
標高も神奈川県で第2位の山です。
ここまでは飴。余裕と思わせておいて、ここからの登りが本番です。
ゴーラ沢出合から檜洞丸山頂へ
ここから山頂までは2.9キロ。
「ん? 近いかな?」
と思うのですが、なかなかの登りなので遠いです(笑)
ところどころ木道で舗装されつつも、岩がまじった登山道を登っていきます。
静かで気持ちのいい道ではあるのですが、景色が開けているわけではありません。
只ひたすら、山頂を目指して標高を上げていきます。
時折、山ツツジの花が咲いているを見て小休憩。
この道はツツジ新道とも呼ばれていて、もう半月ほどすると山ツツジの花が一斉に咲き始めます。
鉄ハシゴを登ったりと、ただがむしゃらに登っていくと、段々と景色が開けてきました。
周りの山を見ると、かなりの高さになってきたことが分かります。
ゴーラ沢出合から1時間半程過ぎると、木道が多くなってきます。
石棚山稜分岐が近づいてきた証拠です。
木道歩きは辛いです!
でもここを過ぎれば、ここさえ登りければ!
分岐の手前で、本日の初めての綺麗な富士山。
富士山はいつみても癒されます。
富士山を見れただけで、「今日は来て良かったなー」って思います。
やっとのことで、石棚山稜分岐に到着!
檜洞丸はここまでが辛い。
最初に登った時の記憶は「辛過ぎる」です(笑)
でも、ここから山頂までが楽しい道になります。
鞭が終わったので、今度は飴です(笑)
ここからは20分程の木道歩き。
登りの木道は嫌いですが、この木道は平坦な素敵な木道。
ちょっと高さがある木道で、それがまたいい。
草が伸びる頃には、何だか草上の道のように感じます。
木道の序盤で素敵な出会いが。
それは山桜。まさか、この季節に桜を見られるとは思っていなかったので、とても嬉しかったです。
この木道が続く道は、僕が丹沢の中でも最も好きな道の一つです。
僕の中では天国の木道と呼んでいます(笑)
長く苦しい急登を登り終えてこの道が現れると、「もうすぐ山頂なんだ!」という嬉しい気持ちになります。
この道は晴れの日もいいのですが、霧が立ち込めた時に歩いたことがあり、それはとても幻想的な光景でした。
素晴らしい木道の終盤にソーラーパネルが見えると山頂はもうすぐそこ。
ここからちょっとだけ登りますが、景色も開けていて疲れは感じません。
後を振り返ると…
富士山の姿!
何度も振り返って、その雄姿を眺めます。
枯れ木の間を進んで行くと、そこが山頂です。
ほとんど文字が読み取れません(笑)
一応、檜洞丸(桧洞丸)って書いてあります。
山頂からの景色は決していいとは言えない檜洞丸。
木々の間からちょっとだけ富士山が見えました。
この渋い、ちょっと地味な山頂もいいんですよねー(笑)
「お昼は開けた景色を堪能しながら~」とはいきませんが、ここまでの充実した登りを噛みしめながらごはんを食べました。
檜洞丸山頂から西丹沢ビジターセンターへ下る
ごはんを食べ終えたら、西丹沢ビジターセンターへと元来た道を戻ります。
帰りのバスはそんなに頻繁に出ていないで、事前にチェックしておいたほうがいいです。
帰りは富士山を見ながら下りていき、天国の木道を歩いていきます。
「次はいつ来るんだろうー」
西丹沢はあまり来ませんので、別れを惜しみながらこの楽しい山道を歩いていきます。
天国の木道を過ぎると、ここからは一気に標高を下げます。
登りは辛かったですが、下りは下りで気を遣う。
ストックを取り出して、バランスを取りながら下っていきます。
下りはスピードも出て何てことないように感じますが、ふと振り返ると、「こんな道を登ってきたのか」と思えるような急な道です。
山頂から1時間半でゴーラ沢出合に到着!
あまりの急な下り坂でちょっと足がくたびれましたが、ここまで来ればあとは起伏のない道なので安心です。
行きと同じく沢の水で顔を洗い、スッキリしてから帰り道を歩きます。
ゴーラ沢を出発した時点で、時刻は14時。
帰りのバスは14時40分で、これを逃すと次のバスは1時間後になるので早歩きで進みました。
2.3キロを30分で歩いたことになります。
登山口手前は急な下りとなり、滑落すると命に関わるような場所もあるので慎重に下ります。
小さな沢を下り、熊出没の看板が見えてホッと一安心。
この時点で時刻は14時26分。
さらに歩を速めて西丹沢ビジターセンターへ。
バスには間に合いましたー
帰りのバスは時刻によって「谷峨(やが)駅」停まりと、新松田行があるのですが、今回乗ったのは「谷峨駅」停まり。
谷峨駅でJRの電車に乗り換えて、松田駅に下車。小田急の新松田駅はすぐ側です。
ご存知かもしれませんが、犬越路峠方面へ下ると眺望抜群の稜線歩きになりますよ
コメントありがとうございます!犬越路峠方面は眺望いいんですね!まだ行ったことないので、今度行ってみます!