急登を越えて憧れの雲の平へ!:雲ノ平テント泊2日目【薬師峠キャンプ場~薬師沢小屋~雲ノ平山荘】
雲ノ平3泊4日テント泊山行の2日目の朝。
初日は、富山の折立→太郎平小屋→薬師峠キャンプ場と登ってきました。
今日は、いよいよ長年の行きたかった雲ノ平へ向かいます!
途中から雨が降りましたが、夕方以降は晴れて黒部五郎岳が大きく見え、夜は星空が輝いていました!
コースタイム
◆2日目(7時間55分)
薬師峠キャンプ場(5:30)~太郎平小屋(5:55)~薬師沢小屋(8:15)~薬師沢小屋(8:15)-休憩-(8:35)~雲ノ平アラスカ庭園(11:15)~雲ノ平山荘(12:20)-お昼休憩-(13:00)~雲ノ平テント場(13:25)
2日目の山行地図。薬師峠キャンプ場→薬師沢小屋→雲ノ平山荘→雲ノ平テント場。拡大画像はこちら。
薬師峠キャンプ場から薬師沢小屋へ
早朝に起床し、朝ごはんを食べます。
今日はいよいよ雲ノ平へ!
天気予報通りではありましたが天気は曇り…
5時半に出発します。
まずは、薬師峠キャンプ場から太郎平小屋まで引き返します。
小屋裏には、ニッコウスゲの群生が!
太郎平小屋の側にある道を進んできます。
小屋からすぐのところに、黒部五郎岳と薬師沢の分岐があります。
雲ノ平へは、薬師沢分岐を行きます。
初日と同じく、木道の歩きやすい道が続きます。
序盤は展望の素晴らしい道!
これから向かう雲ノ平が見えました。
振り返ると、太郎平小屋と大きな薬師岳!
しばらく歩くと、薬師沢小屋への下りが始まります。
薬師沢小屋の標高は1,920メートル。
太郎平小屋から約400メートル下ることになります。
この道でも高山植物がいっぱい見れました!
キヌガサソウは初めて見ましたが、インパクト大でした(笑)
白い細い花が特徴的なモミジカラマツ
赤いガクと白い花の組み合わせが可愛いアカモノ
見た目のインパクトがあるキヌガサソウ
下まで降りてくると沢が現れて、いくつか橋を渡っていきます。
特に危険ではないのですが、手すりがついていないので慎重に歩きます。
ここは大雨時の増水時は渡れなくなるようです。
歩き始めて1時間半経った7時過ぎ。
とある名もなき休憩所に着きました。
ここには水場があり、下には薬師沢が見えます。
ザックを置いて休憩しました。
この辺りから小雨がぱらぱらと降るようになってきました(泣)
カッパを着るほどではない小雨。
雨足が強くならないことを願いながら進んで行きます。
ずーーっと木道なのですが、とても歩きやすかったです。
しばらくすると、カベッケヶ原に着きます。
お花畑が広がる素敵な所です。
ここはカッパが出ることから、この名前になったとか。
詳しくは「黒部の山賊 アルプスの怪」に書かれています。
この本は雲ノ平・三俣小屋のオーナーであった伊藤正一によって書かれてるのですが、この本は本当の面白い!
雲ノ平に行く際は、山行前に一読することをおススメします!
カベッケヶ原とお花畑。僕は残念ながらカッパを見ることはできませんでした。
8時15分に薬師沢小屋に着きました!
薬師峠キャンプ場から3時間弱ぐらいの距離です。
ここで薬師沢は黒部川と合流します。
まさにその出合いに小屋があるのですが、
「よくこんな所に作ったなー」と感動しました。
薬師沢小屋から雲ノ平へ急登を行く!
少しばかり小屋前で休憩、行動食を取ります。
次は雲ノ平に向けての急登です! 体力を回復させます。
吊橋を渡って出発。
この吊橋ですが手すりはあるものの、足元は細くて高さがあるのでスリルがありました(笑)
足元はこの通り… 思わず「ワオ」と声が出てしました(笑)
左上が吊橋。結構高さがあります。
橋を渡るとすぐに、雲ノ平と高天原(たかまがはら)との分岐があります。
この標識の「直登」の恐ろしさは、この後知ることとなります…
まずは、長ーいハシゴがお出迎え。
これは序の口です(笑)
この直登は500メートルあるのですが、辛い理由はいくつかあります。
一つは、岩道の悪路。
大きな岩を手と足を使って、這いつくばって登っていかなければいけません。
もう一つは、展望が全然ない!
この悪路をひたすら2時間、修行とばかりに登っていきます。
この山行の中で一番辛い場所でした(体力的にも精神的にも)。
ツアーでご高齢の方も登られてましたが、この急登が終わった休憩場所で
「自分のことを本当に褒めたいと思ったよ!」
とおっしゃっていました。同感です。
泣きたくなるぐらいの坂でした(笑)
2時間の急登が終わり、木道が現れた時は正直ホッとしました。
嬉しさがジワジワと込み上げてきます(笑)
でも、ここから1時間ぐらいはまあまあ体力を使う道で、気が抜けませんでした。
ようやく、雲ノ平のアラスカ庭園に着いた時は、涙が出そうでした(笑)
ベンチがあったのでザックを下ろして休憩します。
ここまで長かったー
薬師沢小屋から3時間かかりました。
天気はあいにくの雨模様。
アラスカ庭園に到着。ベンチがあって休憩できます。
休憩後、雲ノ平山荘へ向けて出発します。
ずーっと続く木道は圧巻。
巨岩とお花畑が広がる、何とも幻想的な空間を歩いていきます。
しらくすると、雲ノ平山荘が見えてきました!
岩とお花が広がる木道。素敵すぎる場所です。
雲ノ平山荘が見えてきた!
雲ノ平山荘でお昼休憩
雲ノ平山荘は、丘になった場所に建っていました。
現在の雲ノ平山荘は2012年に建て替えられたもの。
その建築への想い・様子はこちらのページて読むことができます。
和洋折衷の素敵なデザインの山小屋です。
先に紹介したページを読んで、ここに訪れることを楽しみにしていました。
外観だけではなく、内装も本当に凝っていてお洒落です。
それでいて、木の温もりが登山客をホッとさせてくれます。
山荘入口のお洒落なデザインの扉。
外は雨が降っているのと、かなり体力と気力を消耗していたので、ここでお昼休憩をすることにしました。
食堂に向かい、カレーとビールを注文します。
引き戸の窓が雲のデザインでした!
至福の休憩後、重たい腰を上げてテント場へ向かいます。
手続きは雲ノ平山荘で受け付けています。
雲ノ平テント場へ
テント場までは山荘から25分ほどで着きました。
テント泊は慣れたつもりですが、雨の日の設営は気が進みません(笑)
テント場へ向けて出発
雲ノ平山荘を振り返る。本当に素敵な小屋でした。
テント場は祖父岳の麓にあります。
テント場には13時半頃に到着しました!
周りは高山植物いたるところに咲いています。
トイレ、水場が近くあり便利。
テントで少し仮眠をとって、外に出てみると雨が上がっていました!
そして目の前には百名山の黒部五郎岳の雄姿が!
目の前には黒部五郎岳。
天気も良くなってきて、体力も回復してきたところで散策に出かけます。
テント場到着時は曇って見えなかった、祖父岳(じいだけ)がテント場の背後にそびえていました。
この日の天気は落ち着かず、ガスが立ち込める時間が続きます。
水晶岳方面の視界はゼロでした(泣)。
まあ、その分、次の日の絶景で嬉しさが倍増でした。
それは後ほど。
夕焼け時は、祖父岳と黒部五郎岳は、時折その姿を見せてくれました。
就寝時。星空を期待して23時に目覚ましをセット。
前日の夜は雲っていたのですが、この日の夜は晴れていました!
黒部五郎岳方面は月があって明るかったのですが、その反対方面はばっちり星空が!
北斗七星が綺麗に見えました。
左下に北斗七星。
黒部五郎岳方面は月光が明るかった。
「いいもの見れたなー」
と満足して、明日の天気に期待しつつ、眠りに着いたのでした。
3日目の記事はこちら。
3日目(1):雲ノ平 3泊4日テント泊縦走【雲ノ平テント場~祖父岳~ワリモ北分岐】>>