東丹沢の仏果山で一人静かな山歩きを楽しんだ
ゴールデンウィークに東丹沢の仏果山(ぶっかさん)に行ってきました。
仏果山は標高747メートルで宮ケ瀬湖の東にそびえ、大山から見ると北の方角に位置します。
この日は晴れたり、雨が降ったりと忙しい天気でしたが、静かな山歩きを楽しめました。
頂上からは宮ケ瀬湖や相模原市の街が見渡せましたよ。
コースタイム
仏果山登山口(9:30)~宮ケ瀬越(10:55)~高取山(11:10)~仏果山(11:55)~仏果山(11:55)~お昼休憩~仏果山(12:30)~半原バス停(14:30)
仏果山登山口へのアクセス
小田急線の本厚木駅で下車し、本厚木駅バス停から宮ヶ瀬行のバスに乗車。
40分ぐらいで仏果山登山口に到着します。
1時間に一本バスが出ています。
仏果山登山口から仏果山へ登る
前日の天気予報では晴れ時々曇り。
本厚木駅のバス停で確認したところ、曇り時々小雨の天気に変わっていました(泣)
「今日は天気読めないなー、雨降ったら山頂からピストンして折り返そうかな」
などとバスの中で考えていたら、宮ケ瀬湖が見えてきました。
厚木駅から40分ほどで仏果山登山口のバス停に到着。
すでに、すごく曇っていました(笑)
仏果山の登山口は、道路を反対側に渡って今バスで来た方向を逆に歩いていくと、本厚木駅に向かうバス停の横にあります。
道路を渡って逆方向に歩き、上村橋前の本厚木駅行のバス停の横に登山口がある
登山口には登山道案内図があり、仏果山までの道のりが書かれていました。
今日は仏果山登山口から宮ケ瀬越に登り、そこから一度左に折れて高取山に行き、また宮ケ瀬越に戻って仏果山に向かうコースを行きます。
そして、帰りは仏果山から北の半原バス停に降りていきます。
登山口の階段を少し登ると、後ろには宮ケ瀬湖。
宮ケ瀬湖の標高は300メートルぐらいなので、本日は登りが400メートルぐらいです。
先日登った奥多摩の御岳山で、思ったよりも捻挫した足の状態が芳しくないことが発覚し、今日はリハビリも兼ねたお手軽登山の目的で来たのでした。
今朝も雨が降っていたのか、山の葉っぱは少し濡れていました。
また、ここ数日雨が降っていたこともあり、地面はしっとりして森の匂いが引き立っていました。
うーん、この何とも言えない濡れた森の匂いが大好物です(笑)
バス停で降りた人は僕一人。
ゴールデンウィーク中なので結構人がいるのかと思いきや、この山行中に出会ったのは2組合計4人だけでした。
登り始めに登山届を出すところがあり、そこからは緩やかな土の登山道を登っていきます。
濡れた土がふわふわしていて、心地よいふみ心地。
登山道はよく整備されていて、標識が定期的にあって親切です。
誰もいない登山道は本当に静かで、春が来て喜んでいる鳥の鳴き声が響き渡っていました。
この登山道では絵が描かれた看板が良く登場します。
こんな登山道はあまり見たことありませんが、山のマナーであったり、この山の木の種類であったり、植林についてだとかバラエティーに富んでいて飽きさせません(笑)
思わず、少し立ち止まって読んでしまいます。
ちょっと木が開けた場所があり、そこから見えた景色は、
「うわ、曇っている…」という状態。
この時点では山頂からの眺めはあまり期待していませんでした。
その内、サラサラと小雨が葉っぱに当たる音が聞こえてきました。
僕は大雨に打たれる寒い登山は好きじゃないのですが(好きな人はあまりいないと思いますが)、小雨であれば森の中でもレインジャケットを着る必要もなく、涼しく登山ができるので割と好きです。
小雨で森が濡れてくると、乾いた森の植物が瑞々しさを増すのが目に見えて分かります。
そして、先にも触れた森の鬱蒼とした香りが漂ってきて、肺いっぱいに深呼吸したくなります(笑)
この登山道は標識もいっぱいあり、所々ベンチもあって休憩できる初心者にも優しい山でした。
また、間違って林道に入らないように標識とロープがかけてあるので安心して登山ができます。
高度を上げると、辺りに霧がかかって幻想的な雰囲気に。
そして、あっと言う間に宮ケ瀬越の分岐に着きました。
ここは高取山と仏果山の分岐になっているのですが、高取山からの景色もいいという情報を得ていたので、まずは高取山に向かいます。
「このガスった状態だから、いい景色は見れないだろうな」という残念な気持ちと、「もしかしたら、晴れて最高の景色が見れるかもしれない。いひひ」という期待が交錯した状態で歩いていきます。
そして、宮ケ瀬越から15分ほどで高取山の山頂に到着!
そこからは…
靄に包まれた、まるで幽霊なような木が立っているだけでした(泣)
天気が良ければ、ここから宮ケ瀬湖を一望できるようです。
そして、山頂にある鉄塔も靄の中。
この鉄塔には登らずに、先ほどの宮ケ瀬越の分岐まで折り返して仏果山に戻ることにしました。
雨がさらに強くなってきたため、ザックにレインカバーをかけ、レインジャケットを羽織って出発です。
宮ケ瀬越を通り過ぎ、少しのアップダウンのある道を歩きます。
「あれ、やけに明るいな」
と思ったら、木々の間から街並みが見えているではないですか。
一瞬、高取山まで戻ろうかと思いましたが、
「また戻ったら曇っているかもしれないし、仏果山からの眺めを期待しよう」
と気持ちを切り替えて、道を歩いていきました。
ちょっとした鎖場がありましたが、鎖を使わずとも登れるレベル。
仏果山への道は危険と感じる箇所はありませんでした。
そして、高取山から歩くこと40分ほどで仏果山に到着しました!
先程の期待とは裏腹に、天気は良くなるどころが雨足が強くなってきました。
時刻は12時。
元々は高取山でごはんを食べる予定だったため、朝ごはんを少なめにしていたのでかなりお腹が減っていました。
仏果山の山頂は雨が筒抜けで、そこにあったベンチでは昼休憩はできそうになく、鉄塔の下でお昼ごはんにすることに。
山頂は雨の中、僕一人だけでした。
地面が濡れていることを想定して持ってきたブルーシートを敷き、チキンラーメンに水筒のお湯を注ぎます。
おにぎりも一つ持ってきていましたが、「寒いので雑炊にして食べよう」と考え、腹ペコの僕には長く感じた3分を待ちました。
この日のカップラーメンとおにぎり(は雑炊にしけど一口だけかじった)は、衝撃的なぐらい美味しかったです(笑)
カップラーメンは山では割と食べますが、この日は雨に打たれて寒かったこともあり、暖かいラーメンとその汁で心も体も満たされました。
また一つ、雨の日の登山の楽しみを見つけた感じがしました。
お昼ごはんを食べている間も雨は降り続き、
「今日は景色は期待できないな、もう下山しよう」
と思って、ブルーシートをザックの中にしまっていたら、天から後光が差してきました。
「これは夢なのか」と思うほどに突然雨が上がり、雲の間から空が見え、ザックをそのまま下に置いて急いで鉄塔の階段を駆け上げります。
そこからは、まるで宮ケ瀬湖から湯気が湧いているように雲がなびき、湖や相模原の街の景色が見渡せました。
眺めを堪能している間も雲のどんどんと流れ、見える景色が変わっていきます。
天気が晴れていれば、宮ケ瀬湖の後ろには大山や丹沢山が見えるようですが、この日は見れませんでした。
が、もう僕は大満足していました。
うまいラーメンを食べて、もう駄目かと思ったら素晴らしい眺めを見れたのですから。
鉄塔の上で景色をしばらく堪能して、下山を始めることに。
まだ、お腹が減っていたのでm&mのチョコレートを片手に歩き始めました。
下山はここから4キロほど先にある半原バス停を目指します。
下山道も登りと同じく歩きやすい道でしたよ。
仏果山の山頂から歩き始めて50分が経った頃、森が開けて目の前に大きな鉄塔が現れました。
街並みが見え始め、登山の終わりが近づいていてきました。
再び森の中に入り、鹿避けの柵沿いの道を歩くと舗装路に出合いました。
ここは道を横断して、またすぐに森の中に入ります。
最後に森で見た看板(おそらく)は、「この付近でみられる鳥」というものでした。
それには鳥の絵と名前が書かれており、文字と音符を使って鳴き声が表されていました。
ちょうどこの看板を見ている時にも何匹かの鳥が鳴いていたので、どの鳥の鳴き声なのか探してみました。
「デ デェー ボーボー デ デェー ボーボー」
「ピッピッ ピピピ ピピピ ピピピ ピピピ チット コ」
上記の文字と音階で表現された鳥の鳴き声を、実際の鳥の声に当てはめようとした僕の試みは失敗に終わり、道を下っていきました。
よやく登山道が終わり、道が舗装路に変わりました。
ここから半原バス停までの道のりは30分ほど。
少しすると家が見え始めました。
基本的に主要なポイントでは看板が立っているのですが、一部文字が消えかけていて見落としそうになったりました。
山の中の道よりも難しいかもしれません(笑)
「ホタルの里」という道をまっすぐ進むと道が二手に分かれますが、これは左に進みます。
しばらく道なりに歩いて「半原山 顕妙寺」を通りすぎると、
下のような標識が見えます。
「半原バス停 道路横断し直進 50m先、小川渡り左折」
50m先にバス停があるのでなはく、そこから少し歩きます。
やっと着いた!半原バス停。
ここは大きなバスターミナルにようになっていました。
運よく5分ぐらいでバスが来て出発しました。
今回の登山は序盤はどうなることかと思いましたが、結果的にいい景色を見ることができました。
それから、雨の日登山は滅多にしませんが、いつもとは違った生き生きとした森が見れて新鮮でした。
あと、ラーメン美味しかったです(笑)