薄っすら雪の積もった天狗岳からの大展望を味わう(1泊2日テント泊登山)
素晴らしい日の出を見て、黒百合ヒュッテのテント場に戻り、天狗岳に向けて出発です。
まずは、中山峠へ。
ここから東天狗岳へ向かいます。
まずは、ごつごつした登山道を進みます。
ここからは東天狗岳の山頂までは1時間20ぐらいの距離。
早朝は森は地面・草が凍り付き、とても寒かい。
しばらくすると、開けた場所に出ました。
東の方向には登り始めた太陽、そして広がる雲海。
西の方向には遠くに北アルプス!
雪の積もり始めた北アルプス
そして、これから登る天狗岳!
段々とその姿が近づいてきました。
そして、この辺りは風が強かった。
八ヶ岳らしい強風で、顔などの外気にさらされている部分が痛く感じました。
今年始めた見た樹氷もとっても綺麗!
風が強い場所なので、ちょっとずつエビのしっぽが成長中といった感じです。
地面や岩の表面は凍って、少しいやらしい感じでしたがチェーンスパイクなしで通過。
尾根を歩いていき、いつしか森林限界を超えるとものすごい景色!
振り返ると縞枯山、北横岳、蓼科山がずらっと並んでいました。
そして、東天狗岳の頂上に到着!
ものすごーく風が強い!
止むことのない風がビュービュー吹き続けます。
そして、雲一つないこの天気。
展望は最高。
北の方角には北八ヶ岳。
その奥には美ヶ原、地平線に白く一直線に北アルプスが見えました!
雪をかぶった北アルプスが一直線に並ぶ
そして南西の方角には奥秩父の金峰山の姿。
そして、天狗岳からのびる、いつか歩いてみたい硫黄岳への稜線。
ここをテント泊で歩いてみたいなー
南には目の前に迫力満点の硫黄岳!
その奥にはひょこっと赤岳の先っぽと、阿弥陀岳が見えました。
写真中央奥のスパッと壁が切り立っている硫黄岳。その右には赤岳、阿弥陀岳と並ぶ
南八ヶ岳の奥には南アルプス!
あまり行ってない山域なので、来年には歩いてみたいな。
中央アルプスもばっちり見えましたよ。
中央奥に見えるのが中央アルプス
風の強い東天狗岳に5分ほどの滞在し、次に隣の西天狗岳に向かいます。
西天狗は目と鼻の先で、20分ぐらいで着きます。
西天狗へ向けて、鞍部に下りるとあれほど強かった風がすーっと消えました。
あら不思議。
左手に南八ヶ岳の姿を眺めながら、歩いていきます。
そして、あっという間に西天狗岳の山頂に到着!
こちらは東天狗と打って変わって、風は穏やかでした。
東天狗からは見えない山が御嶽山。
西天狗に着くと、その姿を見せてくれました。
ここから見ると綺麗な台形の山容です。
そして、綺麗な白の北アルプスがより間近に見えました。
穏やかな山頂で一休みしたら、テント場に戻るために東天狗に戻ります。
東天狗を通過したら、帰りは行きと違う道で下山。
天狗の奥庭という、何とも魅力的な場所を通って黒百合ヒュッテまで戻ることにしました。
こっちの道は眺めはいいのですが、露出した岩に雪が付いてちょっと嫌な感じ。
黒百合ヒュッテを見下ろす
黒百合ヒュッテは目視で確認できるのですが、これが遠かった。
遠いというよりも、道が悪いのでスピードを上げることができませんでした。
途中、チェーンスパイクを装着するも、岩と氷のミックスの道で敢え無くチェーンを破壊(泣)
切れたチェーンでは足元がおぼつかないので、チェーンスパイクを脱ぎました。
しばらくして天狗の奥庭(上)に到着!
歩きづらい道でしたが、天狗岳を眺めるには絶好の場所です。
真正面にどでかい天狗岳の双峰を見ることができました!
そして、北アルプスを真正面にとらえながら、景色のいい道を歩いていきます。
足場は良くないですが、景色を取るならこの道はいいですね。
途中、ザックを背負っていないカップルと遭遇。
「ここの道初めてなんですが、ここから西天狗に行けるんですかね?」
と、ちょと心配になる質問。
「ここからは東天狗岳に行けて、そこから西天狗に向かえますよ」
と教えてあげましが、
「あの結構険しい岩道は無事に登れたのかな」
と心配になっちゃいました。
右手にスリバチ池
スリバチ池を通過したら、歩きにくい大きな岩を手足を使って下り、黒百合ヒュッテに到着!
なかなかの手ごたえのある道でしたので、到着と同時にホット一息。
時刻は10時半。
テントの中で軽くご飯を食べたらテントを撤収。
それでもまだお腹がすいていたので、黒百合ヒュッテでおはぎを注文しようとしたところ、
「本日は売り切れちゃいましたー」とのこと。
とにかくお腹が減っていたので、黒百合ヒュッテでラーメンをいただくことにしました。
黒百合ヒュッテは外観も素敵ですが、内観もとても素敵でした。
薪ストーブにハンモック、山の本が並んだ本棚。
「ここに泊まってみたいなー」と思わせる素敵な場所でした。
そして、ラーメンが到着!
温かいラーメンは体に染みました。
ゆっくりと時間をかけて味わって食べました。
もちろん、汁もすべて飲み干しました。
時刻は12時過ぎ、黒百合ヒュッテにバイバイして下山を開始します。
また、無積雪期にでも来たいなー
黒百合ヒュッテ手前の岩道は登りはいやらしかったですが、下りはさらに慎重に行きました。
何回かすべりそうになるも、何とか転ばずに済みました(笑)
登りは見誤って沢から登りましたが、下りはきちんと迂回路を見つけて下りましたよ。
荷物重いとか、雪が積もってるなら迂回路一択です。
そして、いつしか道からは雪が消え、冬の山の面影がなくなりました(泣)
やっぱり雪山いいよね。寂しい気持ちに。
登ってきた苔の登山道を下って、黒百合ヒュッテから2時間半かかって渋の湯に到着。
渋の湯で温泉にでも入りたかったのですが、バスが間もなく出るので温泉は断念。
茅野からは事前に予約していた特急あずさに乗って帰宅。
冬の天狗岳は最高の山行となりました!