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僕のおすすめの登山のテント場を紹介する


 
おすすめのテント場を紹介しようと思うと、なかなか難しいものです。
過去を振り返ると、天候の具合で本来見れるはずだった景色が見れなかったりしますし、おすすめのポイントも景色ではなく「山へのアプローチに便利」なテント場もあったりします。
まあ、そんなことを考えちゃうと何も書けないので(笑)、主観に基づいた「僕のおすすめのテント場」を北アルプスや八ヶ岳を中心に忌憚なく書いていきます。
 

目次

 

北アルプス編

長期連休が取れるとよく行くのが北アルプス(飛騨山脈)!
登山者にとっては聖地で、険しい山、雄大な山、アプローチに時間がかかる山と色々あります。
テント場の魅力もそれぞれで違います。
 

燕山荘テント場(燕岳)


 
僕が今まで一番泊ってるのが、燕山荘(えんざんそう)のテント場。
僕が初めて泊った北アルプスのテント場はここでした。
北アルプスの東にある燕岳へのアプローチや、表銀座縦走に使えます。
 
中房温泉から登ると約4時間。
決して楽ではありませんが、比較的安全な道です。
 
稜線上にテント場があり、北アルプスの東にあるため景色は抜群!
日の出を見るには最高の立地です。
西には槍ヶ岳、穂高岳、鷲羽岳、水晶岳と百名山がずらりと並びます。
 

燕山荘テント場から見る日の出

槍ヶ岳方面の景色
 
テント場は約30張と広くはありませんが、山荘やトイレがすぐ側にあります。
山荘ではお昼をとることもできますし、ケーキの美味しいカフェも付属。
最高の時間を過ごせる場所です。
 
テント場から燕岳山頂までは30分の距離。
面白い形の岩や、高山植物の女王と呼ばれるコマクサが見れますし、運が良ければライチョウにも会えます。
テント場の周り散策するのも楽しい場所です。
 
◆関連ページ
燕岳に挑戦!初めての北アルプス燕山荘テント泊登山(1泊2日)
燕山荘ホームぺージ
 

涸沢テント場(奥穂高・北穂高)


 
北アルプスで一番賑わっているのがこのテント場。
めちゃくちゃ広くて数百のテントは張れるので、場所の心配はありません。
奥穂高、北穂高へのピストンに便利な場所です。
 
上高地からは6時間ぐらいかかるので、体力が心配なら後程紹介する「横尾」や「徳澤」で一泊するのがおすすめ。
テント場は楕円状の穂高岳の中にあり、その眺めは圧巻。遠近感がおかしくなります。
街の光が届かない場所なので、晴れていれば星空が最高です。
 

紅葉の時期の涸沢
 
近くにある涸沢ヒュッテは食べ物・飲み物も充実しているので、そこで買い食いするのも楽しいです(笑)
秋の紅葉の時期は色とりどりの景色がたまらないです。
 
◆関連ページ
・紅葉の涸沢から北穂高に登り、その岩々感に感動した思い出(2泊3日テント泊)
・涸沢ヒュッテホームページ
 

徳澤キャンプ場(蝶ヶ岳・上高地)

登山はしなくても、まずは上高地の豊かな自然を味わいたい!
そんな方におすすめなのが、上高地のバス停から2時間で着ける徳澤キャンプ場
テント場までの道は平坦で体力的に楽です。
 


 
テント泊初心者の連れとはここで泊りました。
道中は梓川のほとり楽しみ、どんと構える明神岳を見たりと、気軽に上高地を散策できます。
登山道の脇にあるので家族で楽しむには格好の場所です。
 
テント場には芝生が広がり、これが気持ちいい。
山荘の徳澤園はレトロな雰囲気が素敵です。
 

テント場の隣にある徳澤園
 
涸沢へのアプローチにここで一泊するのもおすすめです。
また、蝶ヶ岳への登り口もすぐ側です。
 
◆関連ページ
・上高地 徳沢キャンプ場1泊2日テント泊
・徳澤園ホームページ
 

横尾キャンプ場(涸沢・蝶ヶ岳・槍ヶ岳)

先に紹介した徳澤キャンプ場から約1時間、上高地バス停から3時間の場所にあるのが横尾キャンプ場
ここは各山への中継地点と言えるテント場です。
 
横尾大橋を渡って西に行けば涸沢へ、北へ行けば槍ヶ岳、東に行けば蝶ヶ岳です。
中継地点とあってかなり人が多いです。
 

横尾大橋
 
「景色がすごくいい!」
という場所ではありませんが、梓川の側を流れる気持ちのいいところです。
 
◆関連ページ
・横尾山荘ホームページ
 

雷鳥沢キャンプ場(立山)


 
立山は北アルプスの中でも北側、富山県にあり、「立山黒部アルペンルート」としても有名な場所です。
その立山のキャンプ場と言えば、ここ雷鳥沢キャンプ場
立山室堂周辺の唯一のテント場になります。
 
室堂のバスターミナルから1時間の距離にありアプローチも容易。
テント泊初心者、ファミリーキャンプにもおすすめです。
 

草紅葉が広がる雷鳥沢キャンプ場
 
テント場からの眺めは雄大そのもの!
周りは立山連峰に囲まれていて、登山好きなら一日中眺めてられます(笑)
秋の季節は草紅葉がとても美しいです。
 
とても広いのでテントを張る場所には困りません。
室堂からのアプローチは容易ですが、標高は2千メートルを超えるので防寒対策はしっかりとしましょう。
 

地獄谷
 
登山をせずとも、周りにはミクリガ池、地獄谷、浄土沢と見どころが満載ですので散策するだけも十分に楽しめます。
近くの雷鳥沢ヒュッテでは温泉に入ることもできます。
 
◆関連ページ
・紅葉の立山連峰の美しさに感動!【室堂立山ハイク&テント泊】
・雷鳥沢キャンプ場ホームページ

 

薬師峠キャンプ場(薬師岳・黒部五郎岳・雲ノ平)

登山口の折立から約3時間半、標高差は約1,000メートル。
雲ノ平や薬師岳、黒部五郎岳へのアプローチに便利なキャンプ場です。
場所は北アルプスの西方面になります。
 

 
目の前には黒部五郎岳がどーんとそびえます。
太郎平小屋からは歩いて25分と少し離れていますが、この間の木道がとても楽しいです!
 
景色もいいのですし、高山植物が咲き乱れるその場所は、幕営後の散策にうってつけ!
大きすぎる薬師岳も目の前に見えますよ。
 

周辺の散策路から見る薬師岳

人気の高山植物の可愛らしいチングルマ
 
◆関連ページ
・憧れの秘境に向けて出発! 雲ノ平 テント泊縦走
・薬師岳山荘ホームページ

 

雲ノ平キャンプ場(鷲羽岳・水晶岳・三又蓮華岳)

テント泊を始めたら、憧れになる雲ノ平
雲ノ平山荘もとても素敵ですが、そのテント場も素敵です。
 

 
最短でもたどり着くまでに2日の工程はかかりますが、その価値はあります。
そこら中に高山植物が見られます。
アプローチには先ほど紹介した薬師峠キャンプ場から約7時間かかります…
 
目の前にはかっこいい黒部五郎岳。
夕日に輝く黒部五郎岳、満点の星空が忘れらません。


テント場を上がった木道から見る水晶岳
 
テント場から約1時間の距離にある祖父岳からの展望は今までで一番の展望でした。
水晶岳、鷲羽岳が近く、薬師岳に黒部五郎岳、槍ヶ岳、穂高連峰、笠ヶ岳と百名山のオンパレードです。
 
◆関連記事
・意外な発見!素晴らしい祖父岳からの展望
・雲ノ平山荘ホームページ

 

双六小屋テント場(双六岳・槍ヶ岳)

名前の通り、双六小屋の麓にあるテント場です。
三又蓮華岳方面への縦走や、西鎌尾根を伝って槍ヶ岳へ行くことができます。
 

 
新穂高温泉から登る場合、標高差は1,500メートル、歩行時間は7時間とものすごいハードコースになります。
僕は雲ノ平縦走時に下山路としてこの道を使いました。
下山でも相当タフな道ですよ。
 
目の前には、羽を広げた鷲羽岳が大きく見えます。
小屋は大きく、人もたくさんいます。物資に困ることもないでしょう。
 

双六小屋前から見る鷲羽岳
 
◆関連ページ
・鷲羽岳から稜線歩きでウキウキ
・双六小屋ホームページ

 

常念小屋テント場(常念岳・蝶ヶ岳・大天井岳)

一ノ沢登山口から6時間とアクセスはよくありませんが、常念岳へのアプローチに便利なテント場です。
僕は泊った時は雨の日でしたが、晴れれば目の前に槍ヶ岳、穂高連峰を見ることができます。
 

 
常念岳へは約1時間と15分と行ける場所にあります。
運が良ければライチョウにも会うことができます。
 
もう一度、今度は晴れた日に大天井岳→燕岳への縦走をしたいなー
本当に気持ちのいい稜線です。
 
◆関連ページ
・常念岳~大天井岳~燕岳縦走テント泊
・常念小屋ホームページ

 
◆関連記事

2泊3日テント泊登山の装備・持ち物一覧を紹介 – 春・夏・秋季(無積雪期)
 

八ヶ岳・その他

ここからは僕が冬季テント泊でよく行く八ヶ岳、その他南アルプスの北岳や雲取山のテント場を紹介します。
 

赤岳鉱泉テント場(赤岳・硫黄岳・横岳)

長い森の中を歩いて、赤岳鉱泉が見えてきた時のあの安堵感。
癒しの場所。いや山中の天国。
 
八ヶ岳のテント場の中でも最も人気の場所の一つが、赤岳鉱泉です。
人もたくさん、テントもたくさん、飲食も充実しています。
 

 
主峰の赤岳の他、硫黄岳へのアプローチにもうってつけの場所です。
冬季には小屋の前にアイスキャンディーと呼ばれる、アイスクライミングを楽しめるスポットになります。
年中賑わいを見せる山中のオアシスです。
 

冬だけ現れるアイスキャンディー
 
登山口の美濃戸口からは3時間。
赤岳鉱泉から赤岳へは3時間弱、硫黄岳へは2時間ぐらいです。
 
◆関連ページ
・テント泊初心者におすすめ!八ヶ岳の「赤岳鉱泉」はまさに山中のオアシス
赤岳鉱泉・行者小屋ホームページ

 

行者小屋テント場(赤岳・阿弥陀岳)

赤岳鉱泉から40分ぐらいの距離にあるのが行者小屋です。
赤岳鉱泉を通らず、南沢から登ると美濃戸口から約3時間。
 
このテント場は冬季にしか利用したことがありませんが、赤岳鉱泉よりも眺めは良いです。
赤岳から横岳が目の前に、阿弥陀岳も見えちゃいます。
 

冬季の行者小屋の背後に横岳

行者小屋前から見る赤岳と阿弥陀岳

 
テントを張ってもずっと素敵な山を見ていられます。
ここから赤岳へは約2時間の距離。
八ヶ岳の人気の小屋の一つです。
 
◆関連ページ
・雪の赤岳登山 色々あった八ヶ岳1泊2日テント泊
赤岳鉱泉・行者小屋ホームページ

 

北岳山荘テント場(北岳・間ノ岳)


テント場から見る夜の富士山
 
北岳の稜線上にあるテント場です。
目の前には富士山が見えます。
 
僕の初めてのテント泊で利用したテント場の一つです。
初めてのテント泊なのに、雪に見舞われました…
 

北岳山頂直下から見る北岳山荘
 
登山口の広河原から6時間以上はかかるので、白根御池小屋で1泊するのがおすすめです。
標高2,900メートルととんでもない場所にあり、かなり体力はいりますが達成感はすごくありますよ。
 
◆関連ページ
・南アルプス北岳登山 広河原~白根御池小屋~北岳山頂(2泊3日テント泊)

奥多摩小屋テント場(雲取山)

関東の奥多摩の人気の山、雲取山へ行くならこのテント場!
登山口の鴨沢からテント場まで4時間かかりますが、だらだらと緩やかな上り坂(とは言っても標高差1,000メートル)なので、初心者の方にもおすすめです。
 
テント場は広く、連休でもテントが張れないことはないです。
テント場は開けていて、大菩薩嶺方面の雄大な眺め、富士山が見れます。
 

 
雲取山の山頂へは約1時間。
早朝に出発して、2度綺麗な日の出を見ることができました。
奥多摩小屋は飲食はできませんが、ビールが売っています(笑)
 
※奥多摩小屋は平成31年3月31日で閉鎖予定らしい(泣)
 

雲取山山頂付近から見る日の出
 
◆関連ページ
・星空が最高だった!雲取山テント泊登山
・奥多摩小屋ホームページ
 

甲武信小屋テント場(甲武信が岳)

奥秩父の名峰、甲武信が岳山頂から近いのが甲武信小屋。
テント場は森の中で決して眺めがいいわけではありませんが、静かで素敵な場所です。
小屋泊でないと飲食はできません。
 

残雪期の甲武信小屋テント場

レトロな甲武信小屋
 
小屋の管理人のおじさんが新設でめちゃいい人、話やすいです。
昔ながらの山小屋を感じられます。
 
◆関連ページ
・甲武信ヶ岳 1泊2日テント泊登山 
・甲武信小屋ホームページ
 
関連記事

・テント泊に使うザックのベストな選び方
・登山用シュラフ(寝袋)の選び方
・テント泊用品・グッズの選び方・服装

 

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