雪の硫黄岳登山 青い空が広がる八ヶ岳を楽しんだ!(美濃戸口~赤岳鉱泉~硫黄岳)【小屋泊・動画あり】

2月25日、26日に冬の南八ヶ岳、硫黄岳に登ってきました。
僕にとっては初めての小屋泊。
以前テント泊したことがある赤岳鉱泉に泊まりました。
2日間とも天気に恵まれ、最高の登山になりました!
 

 

コースタイム

1日目(3時間5分):美濃戸口(10:30)~ やまのこ村(11:30)~ 壥堤広場(12:35)~ 赤岳鉱泉(13:35)
2日目(5時間25分):赤岳鉱泉(6:55)~ 赤岩の頭(8:30)~ 硫黄岳山頂(9:00)~ 赤岩の頭(9:20)~ 赤岳鉱泉(10:00)~ やまのこ村(11:40)~ 美濃戸口(12:20)
 

美濃戸口から赤岳鉱泉へ向かう

茅野駅から9時半のバスに乗り、美濃戸口に着いたのが10時10分頃。
八ヶ岳山荘でトイレを済ませて出発します。
バスの時刻表、運賃はアルピコ交通のサイトで確認できます
スタートから道が凍っていたので、アイゼンを付けて歩いていきます。
 

美濃戸口のから出発。この日は天気も良くて登山客も多数いました

スタート直後からかなり雪が積もっていました

グリベルのアイゼンを付けて歩いていきます
 
この日は青空が広がる最高の天気!
八ヶ岳は12月の北横岳のテント泊縦走以来です。
あの時も天気が良かったのですが、それ以上に晴れていて雲ひとつない快晴でした。
 
歩き出して1時間でやまのこ村に到着。
ベンチで少し休憩します。

 
この日は登山客の人も多数。
天気も良く、みなさん楽しそうに歩いています。
 
やまのこ村から1時間で堤広場に到着しました。
ここから本格的な登山道に入ります。
トレースはばっちりあって、迷いようがない道です。
川が側を流れる北沢沿いを歩いていきます。

堤広場で撮影

北沢を歩いて赤岳鉱泉へ

橋の上にはこんなに雪が
 
進んで行くと、雪で白く輝く山が見えてきます。
横岳です。青い空と白い山のコントラストがすごく綺麗でした!
 

 
美濃戸口から歩きだして3時間、13時半過ぎに赤岳鉱泉に到着しました!
アイスキャンディーがお出迎えです。
アイスクライミングを楽しんでいる方がたくさんいましたよ。
 


赤岳もお目見え

テント泊をしている人もたくさんいました
 

赤岳鉱泉でご飯を食べて綺麗な夕焼けを見る

小屋泊の手続きをします。 前日に電話予約をしていたことを伝え、二食付きで9千円を支払います。
部屋を案内してもらい、荷物を置いてお昼ご飯にします。
赤岳鉱泉でみそラーメンと缶チューハイを注文。
この小屋、食事のレベルが高いです!
 

小屋も半分雪に埋まっています

温かいみそラーメンが美味しかったー
 
夕食は17時からでした。
夕食は席数の問題で一度に全員にご飯を出せないため、1時間ごとに交代です。
最終組みは19時を過ぎていました。
出てきたのは、赤岳鉱泉の名物のステーキ!
めちゃ美味しかったです。山でステーキなんて素敵すぎます。
 

 
夕食後、夕焼けを見に外へ出ます。
横岳、赤岳が赤色に染まっていく様が綺麗でした。
あっという間に夕焼けの時間は終わります。
見れるのは15分ぐらいだったでしょうか。
 

夕日に染まる横岳

赤岳鉱泉から見る夕焼け
 
19時過ぎぐらに星空の写真を撮ろうとしましたが、残念ながら曇り。
山小屋で知り合ったYさんと小屋の中で1時間以上お話して(もちろん山について)、21時頃に眠りました。
 

 
 

赤岳鉱泉から硫黄岳山頂へ

赤岳鉱泉の朝ごはんは6時でした。
おいしいご飯を食べた後、準備を整えて7時前に硫黄岳に向けて出発。
硫黄岳への道は小屋の正面から伸びていました。
 

朝の赤岳鉱泉前は山客がアイゼンを付けたりして登山の準備を整えていました

出発直後は静かな森の中を歩きます
 
硫黄岳へはトレースがちゃんと付いていて迷うことはありませんでした。
静かな森の中を登っていきます。
驚いたことにこの辺りでも小鳥が飛び回っていました。寒くないのかな?(笑)
 
歩いていると木々の間から阿弥陀岳がひょっこり頭を出していました。
そんな山の表情を見て、テンションが上がります!
 

阿弥陀岳の姿が見えた

木にツララがなっていました
 
高度が段々と上がってきて、空が見えてきました。
八ヶ岳ブルーです!
「深い青」と「雪の白」の世界と相まって、まるで異世界にいるような感覚になります。
朝はやや曇っていたので、晴れて本当に良かった!
 

青い空に風に舞い散る雪の粉

太陽の光りで照らされた樹氷が美しい
 
森林限界を超えると景色が一変しました。
ここからは赤岩の頭に向けて登っていくのですが、南八ヶ岳の山々が良く見えました。
 
硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳
壮大な眺めが最高でしたね。
 

特徴的な水平な頂上を持つ硫黄岳

横岳(左)と赤岳(右)

赤岳(真ん中)と阿弥陀岳(右)
 
赤岩の頭に向けては急登になります。
短い距離ですので、すぐに稜線に出ました。
 

赤岩の頭に向かう急登
赤岩の頭に着きました!
稜線に出ると急に風が強くなります。
ここでハードシェルを着ました。
 
景色は雄大そのもの。
晴れていて空気も澄んでいるので、日本アルプス、北八ヶ岳の山が遠くまで見渡しました!
 

赤岩の頭に到着

阿弥陀岳の奥に南アルプス、その右奥に中央アルプス

一番奥に北アルプス、その手前に雪が積もっているところが美ヶ原

手前に二つピークが見えるのが天狗岳、奥に北八ヶ岳
 
景色を十分に堪能したら、いよいよ硫黄岳に向かいます。
赤岩の頭付近はだだ広く、ホワイトアウト時は迷い安いためにケルンが立てられています。
 

だだ広い赤岩の頭付近の尾根

このようなケルンがいくつかあります
 
難しい道はありませんが、頂上へ向かう途中に巻き道があって、その細い道をトラバースする時は少し注意が必要です。
風はどんどん勢いを増していくようでした。
風速15メートルぐらいはあったと思います。
 

斜面をトラバース

頂上直前の大岩。ここは左から登りました
 
硫黄岳の頂上に到着しました!
標高は2,760メートル。それにしても風が強すぎる(笑)
西の斜面の火山による爆裂火口を見に行きます!
その切り立った風景は圧巻でした。
 


有名な爆裂火口
 

硫黄岳頂上から美濃戸口へ下山

爆裂火口を見て、下山に取り掛かります。
「こんな天気は中々ないだろうなー」と、
何度も辺りの絶景を目に焼き付けて、後ろ髪を引かれる思いで元来た道を戻ります。
 

絶景を目に焼き付けて下山を始めます
 
赤岩の頭にはすぐに到着。
ここから尾根を外れて下りていくのですが、高度感があります
尾根を降りると一瞬にして風が弱まります。
すぐに暑くなりハードシェルを脱ぎました。
 

尾根を降りていく時は高度感があります

ハードシェルを脱いで森の道を下山していきます
 
帰りは雪道なので下りるのもあっという間。
頂上から1時間で赤岳鉱泉に着きました。
暑かったのでゴアテックスのパンツを脱ぎます。
アイスキャンディーと背後の横岳にサヨナラを言って美濃戸口へ向かいます。
 

お世話になった赤岳鉱泉とお別れ
 
下山途中のこと。何とアイゼンが取れました。
正確に言うと、取れていることに気づきました(笑)
何か足が滑るなと思ったら、左足のアイゼンがいつの間にかなかたんですね。
 
慌ててきた道を戻ると写真のように30メートルぐらい後ろに落ちていました(笑)
こんなこと初めてですが、取れた所が山頂付近でなくて良かったです。
気を付けねば…
 

アイゼンが取れていた(笑)

帰りも行きと同じ北沢を行きます
 
そのまま快調に下り、美濃戸口には12時半前に到着!
終始、天気は良かったです。
帰りのバスまで時間があったので、八ヶ岳山荘でカツカレーとビールをいただいて帰りました。
下山後のビールは最高ですね。
 


 

登山後記

2日間とも雲のない青空が広がる最高の天気となりました。
3月初旬ですが日が温かく、初春を感じる登山でした。
 
登山道は終始トレースが付いていて迷うことはありませんでしたし、ここ最近は降雪がなかったのか足が雪にはまることもありませんでした。
吹雪いていなければ、とても登りやすい山ですね。
 
ストックで登っている人が少数ですがいました。
それでも登れると思いますが、滑った時のことを考えるとピッケルの方がいいです。
急斜面もありましたし。
 
小屋の話になりますが、赤岳鉱泉いいですね。
今の時期だからか一人一枚布団があり、快適でした。
ご飯は美味しくて最高でした!
 
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