9月上旬に北八ヶ岳の「駒の池」にテント泊に行ってきました。
事前の天気予報では曇り。
今まで登山で経験したことないような強烈な雨に見舞われました(笑)
ところで、僕が今まで見た苔の美しい山と言えば、奥秩父の甲武信ヶ岳だったのですが、北八ヶ岳の苔はそれ以上に綺麗でした。
これは雨が降ったこともあるかもしれません。
昔、雑誌だったか何かの記事で「雨の日の甲武信が岳に来てほしい」というのを読んだのですが、なるほど納得。
雨により苔が生き生きと輝いていました。
茅野から麦草峠線のバスに乗り、白駒の池で下車。
到着時からモヤっていて、小雨が降る天気でした。
トイレを済ませて、白駒池の青苔荘に向かいます。
森の中に入ると、そこは辺り一面苔だらけ。
雨に濡れて、苔の緑色が鮮やかに。
緑色の絨毯が広がる森は圧巻です。
白駒池には観光バスが来ていて、登山客でない一般の人もたくさんいました。
青苔荘まではバス停から20分の距離。
急ぐこともないので、写真をパチパチと撮りながら歩いていきます。
苔は地面に、そして木の幹に生え、森中を覆っていました。
ほどなくして、青苔荘に到着。
バス停からあっという間です。
いかにも山荘といった木造の建物です。
カップラーメンとか、ちょっとした食べ物も売っています。
トイレはすごく綺麗で、最近建てたのかな?新しかったです。
手続きを済ませて、山荘側にあるテント場へ。
テント場は地面に木の板が張られた場所もあり、今回のような雨の日には良いです。
ただ、今回は彼女と来ていて大きめのテントを持ってきていたため、木の板を張っている場所にはテントを立てられませんでした。
水が溜まっていない、水捌けが良さそうな場所を選んでテントを立てました。
MSRのテントを張る
ザックの中からシュラフ、マットを取り出して一通りテント内を整えます。
9月上旬でしたが、この日は気温はそこまで高くなくダウンなしで過ごせました。
テントを張ったら、「周りを散策しよう」ということになり、山荘前から駒の池の方へ。
ここには船着き場があり、駒の池を一望できます。
対岸には白駒荘が見えました。
散策が終わったら、お昼ご飯に。
水場は山荘の外にあり、水道から水を補給できます。
山荘で買ったビールを片手にホワイトシチューをいただきました。
今回は彼女が用意してくれたプレートに盛り付け。
魚肉ソーセージ、フライドポテト風のじゃがりこ(笑)を加えました。
一人だとあまりごはんにこだわらないのですが、今回は豪勢になりました。
ホワイトシチューにチーズを載せて、魚肉ソーセージとじゃがりこをセット
ごはんを食べ終えたら、駒の池を一周しました。
木道が続く静かな森は、やはり苔に溢れて美しかったー
駒の池に沿うように道が作られているので、途中分岐があっても迷うことはありません。
苔の名前は分かりませんがいくつか種類があって、猫の髭のようなものが生えているものから、小さいクリスマスツリーのようなものまで目を楽しませてくれます。
よく見ると、まるで苔の中に小さな森があるような感じに見えてきます。
そして、先ほど青苔荘前から池越しに見た白駒荘に到着。
手作りのケーキセットをいただくことにしました。
ケーキは、ほうずきのレアチーズケーキ、ベイクドチーズケーキ、ほうずきミルククレープの3種類から選べました。
飲み物はコーヒーか紅茶を選べて、値段は1,100円。
僕はレアチーズケーキとコーヒー選択。
このケーキセットが本当に美味しかった!
食器も可愛らしくデザインで、こんな山の中で贅沢なひと時。
山荘もとても綺麗で、街中のお洒落なカフェといった感じでした。
美味しいコーヒー
ちょっと酸味のあるほおずきと甘いチーズケーキが絶妙のバランス
30分ほど山荘で休憩をして、青苔荘へ戻ります。
山荘前からは白駒池を一望できます。
これも晴れていたら、すごく綺麗なことでしょう。
ケーキを食べた山荘の横では工事をしていて、ちょうど新しい山荘を作っているところでした。
「来年できるから泊りに来てー」
と従業員の方に声をかけられました。
内観も見えましたが、とっても綺麗でホテルといった様相でした。
白駒荘前から見た白駒池
新しい山荘。新館は2018年の10月にオープンするそうです
とぼとぼと歩きながら、写真を撮りまくります(笑)
だって、それほど苔が美しい。
キノコも雨に濡れて、色気が出ていました(笑)
テント場に戻り、テント内でくつろいでいると大雨に…
これが今までのテント泊で経験したことのないものすごい雨で、フライシートがバチバチと音を上げます。
お昼寝ができないほどの音でした。
この日は雨は少しの間止むものの、スコールのようにザーと音を立てて再び降る、という繰り返し。
テント場に戻ってからは散策はせず、テントで大人しく過ごし、眠りにつきました。
翌朝、天気は曇り。
元々は「高見石に登り、日の出を見よう」と彼女と話していたのですが、この天気では日の出は見れないので行くのは止めようと思っていました。
ただ、雨も降っていないしバスの出発まで時間があったので、高見石に行ってみようとなりました。
この日の森も前日に雨が降ったせいか、苔が生き生きとしています。
登山道は小川のように音を立てて水が流れ、それは楽しかったです(笑)
登山道は足首が水が埋まるぐらいの場所があり、それをよけながら歩いていきました。
水没している道を細い木の板を歩き、場所によっては、頭だけ出している石たちの上をトントンと足を運びます。
テント場を出発して、50分で高見石小屋に到着。
小屋の裏手にある高見石を登っていきます。
高見石は巨大な岩が積み重なっている場所で、手と足を使いながら登っていきます。
登山をたまにしかやらない彼女の方が、僕よりも上手に岩を登っていました(笑)
辺りはガスっていて、景色はモヤの中。
日が昇ってくる白駒池方面も真っ白でした。
山頂は風が強く、少しの滞在で下山を始めました。
下山道は相変わらずの水だらけ。
濡れた木で滑らないように慎重に行きました。
テント場に戻ったら朝ごはん。
今朝はパンケーキとウインナー、美味しいコーヒーをいただきました。
そして、テントを撤収。
11時過ぎのバスに乗って、茅野駅へ出発。
特急あずさの出発まで時間があったので、駅前のベルビアというショッピングモールでサンドイッチをいただきました。
大雨にやられ、終始曇って素晴らしい展望とはいきませんでしたが、その代わりに雨によって輝く苔の森を堪能できました。
また、今度は晴天の日に期待と思います。