11月下旬に北八ヶ岳の天狗岳に1泊2日の登山に行ってきました。
美しい苔の森から始まり、天狗岳にはうっすらと雪が積もり始めていました。
素晴らしい日の出も見ることができて、最高の山行になりました。
1日目:渋の湯(11:30)~黒百合ヒュッテ(14:40)
2日目:黒百合ヒュッテ(7:00)~東天狗岳(8:20)~西天狗岳(8:45)~黒百合ヒュッテ(10:30)-お昼休憩- 黒百合ヒュッテ(12:10)~渋の湯(14:30)
茅野から10時25分発の渋の湯線のバスに乗り、1時間程で終点の渋の湯に到着。
バスを降りた時に感じたのは、「ううー寒いー」(笑)
11月下旬ともなれば、八ヶ岳には冬の気配が訪れていて、肌がツーンという寒さで痛さを感じるほどでした。
スタートは渋の湯
準備を整えて、渋の湯から今日の宿泊地である黒百合ヒュッテへ。
前方には雪が付き始めた丸山が見えて、テンションが上がります。
廃墟となった旅館を通り過ぎ、沢にかかった橋を渡ります。
出だしは北八ヶ岳らしい苔も森が広がります。
9月に同じく北八ヶ岳の白駒池でテント泊しましたが、雨が降っていてそれはそれは美しい光景でした。
やっぱり苔は雨が降ると、生き生きするんですね。
「天狗岳・黒百合平」と書かれた標識に従い、歩を進めます。
足元はラ・スポルティバの冬季用の登山靴を履いていきました。
出発前にインターネットでここ一週間の天狗山の状況を調べたところ、雪はそれほど積もっていなかったのでアイゼンは家に置き、念のためにチェーンスパイクを持参。
序盤は夏道で雪は全く付いていない状態でした。
天気は快晴。青い空。
道はちょっと岩がゴロゴロしていますが、かなり歩きやすかったです。
歩き始めて1時間半ほど経つと、少し雪が出てきました。
雪を見るとテンション上がりますねー(笑)
今年は暖冬で、まだ八ヶ岳は雪がそれほど積もっていません。
それでも雪を見ちゃうと、
「この先の景色はどうなってるんだろー」
と期待が高まります。
高い木の枝にサングラス(笑)まるでピノキオ
岩が増え、少し歩きにくくなってきた
標高を上げていくと、どんどんと雪景色に!
苔もうっすらと雪をまとい始めます。
そして、歩き辛くなってきました(泣)
黒百合ヒュッテに近付くにつれて大きな岩の上を歩くようになり、雪で滑らないように注意して進みます。
迂回路を行くのが正解
黒百合ヒュッテに近いこの道は、昔は沢であったような道と迂回路があります。
冬場は迂回路が正解です。
迂回路は2つ、3つあるのですが僕はその内の一つを見つけられず、沢の道へ…
沢の道は人並みの大きさの岩の上を歩かなければならず、とてもじゃないけれど雪が付き始めたこの時期は歩くのが怖かった。
いつ、滑るんじゃないかとヒヤヒヤしました。
岩にうっすらと雪が付いていつか滑るんじゃないかとヒヤヒヤ
ちょっと開けたかと思うと、この景色!
木々が真っ白に。段々と冬山らしくなってきました。
やっぱり冬の八ヶ岳はこうでなくては。
そして、渋の湯から3時間ほど経って、黒百合ヒュッテに到着。
ここまで、雪道でヒヤヒヤすることもありましたが、割と歩きやすい道でした。
小屋のごはんは15時までとのこと。
到着したのが14:40だったので、ごはんは明日に取っておくことにしてテント場の手続きをしました。
初めての黒百合ヒュッテ。
看板がいい味出しています。
黒百合ヒュッテはとても快適。
テント場は広くはないですが、小屋の目の前だし、整地の必要もありません。
トイレもとても綺麗でした。
テント場にはプラスチックの台のようなものがいくつかあって、そこにテントを張りました。
整地も不要で、テントも汚れないのでこれは良かったです。
それにしても寒い(泣)
テントを張ろうにも体に力が入らないし、冬季用グローブをはめないと手の感覚がなくなるレベルの寒さ!
持ってきた温度計を見ると、零下10度でした…
寒いわけだ。
テントを張ったら、テントの中でお食事タイム。
湯気がこもってテント内が濡れないように、入り口は開放。
ことこと煮て食べられるリゾットをいただきました。
ソル・レオーネはちょっと時間がかかるけれど美味でした。
こちらの記事で紹介していますが、ソル・レオーネは僕のお気に入りです。
小屋で買ったビールも美味しくいただきました
この日は寒くて外にも出ず、そのまま朝まで爆睡となりました。
翌朝6時に起床。
僕がこの登山を計画していた時、楽しみにしていたのが日の出でした。
日の出は6時半から始まります。
黒百合ヒュッテからちょっと行った、中山峠の先の展望台へ向かいます。
朝の黒百合ヒュッテは月明かりで照らされていた
中山峠を左手に行き、展望台へ
展望台に着いたのは6時20分過ぎ。
結構ぎりぎりでした。
そこには雲海が広がっていました。
久しぶりの雲海。たまらないなー
僕はこの日が昇る直前の景色が大好きです。
空がグラデーションがたまらない。
展望台からは右手に見えるのは綺麗な双耳峰の天狗岳。
その奥には硫黄岳も見えました。
いつか登った雪の硫黄岳もいいところでした。
また、登りたいなー
左手が東天狗岳で、右手が西天狗岳
東天狗岳の奥には崖が切り立った硫黄岳
そして、奥秩父の山の向こうから、日が昇ってきました。
うーん、美しい。
僕を含めてこの展望台は二人だけでした。
日が昇ると同時に天狗岳はオレンジ色に染まり、山の朝が始まりました。
日の出を堪能したら、テント場に戻ります。
森の木々もオレンジ色に染まります。
ほんと、美しい光景でしたよ。
黒百合ヒュッテに戻ったら、アタックザックを背負っていざ出発。
素敵な日の出を見ましたが、これからが本番!
天狗岳に向かいます。
2日目:天狗岳からの大展望を味わう(1泊2日テント泊登山)
◆関連記事
・雪山テント泊の始め方 – 初心者からの本格入門
・冬山・雪山テント泊の失敗談を書いていく
・冬山・雪山登山 初心者からの本格入門 – 服装・道具・食料・歩き方・低体温症・単独行
・冬季・雪山登山の装備リストを紹介する
・テント泊登山「装備・持ち物リスト」(積雪期・無積雪期)エクセル・PDF