燕岳に挑戦!初めての北アルプス燕山荘テント泊登山(1泊2日)

7月後半の燕岳登山のレポートです。
僕の初めての北アルプス、燕岳でのテント泊になります。
この登山がきっかけで、燕岳と燕山荘が大好きになり毎年行っています。燕岳はコースも難しいところや、危険な箇所もなく、テント泊初心者におすすめの山です。
 

コースタイム

◆1日目
燕山荘まで3時間50分:中房温泉登山口(7:10)~合戦小屋(9:50)~合戦沢ノ頭(10:20)~燕山荘(11:00)
燕岳山頂まで(片道30分):燕山荘(12:10)~メガネ岩(12:30)~燕岳山頂(12:40)
◆2日目
中房温泉まで(3時間):燕山荘(6:10)~中房温泉(9:10)
 

中房温泉から燕山荘へ

前日に松本に住んでいた弟の家に泊まり、良く朝に中房温泉まで送ってもらいました。
中房温泉登山口へは、穂高駅などから定期バスが運行しています(ページはこちら)。
あいにく天気は曇りでしたが、初めての北アルプスとあってテンションが上がります。登山口の標高は1,462M。まずは、2,704Mの燕山荘に向かいます。
 

 
中房温泉口から燕山荘までの道は合戦尾根と言い、また、北アルプス三大急登(他は剱岳の早月尾根、烏帽子岳へのブナ立尾根)と呼ばれています。
深い森の中を進んでいきます。道は大きな木の根っこがはびこっていたりします。
歩いて40分程で第一ベンチに着きました。
 
この登山道で水場があるのはここだけですので、水が必要な人は補給します。
ここから、第二ベンチ、第三ベンチ、富士見ベンチと休憩ができる場所が続きます。
鎖場などの難しい道はありませんが、急登な上、テント泊に必要な荷物を背負っているのでかなり体力を消耗しました。
 

天気は曇りだけれど、初めての北アルプステント泊とあってワクワク。

このような大きな木の間を歩いていきます。

大きな石の道も進んいきます。
 
出発から2時間40分程で合戦小屋に到着。
ここでしばらく休憩します。ここには、イスやテーブルが結構あるので、ゆったりと休憩できます。
 
僕は食べませんでしたが、スイカが有名な小屋です。
値段は800円で、7月中旬くらいから9月中旬ぐらいまで売っているそうです。
もともと松本はスイカが美味しくて有名です。
 
休憩して体力を回復後、燕山荘へ向かいます。
ここから燕山荘までは1時間10分程で着きました。
 
ちょっとした鎖場がありましたが、危険に感じるような場所ではありませんでした。
燕山荘の手前には、7月だというのに雪がかなり積もっていました!これにはビックリ。
夏まで解けないで積もっているんですね。


燕山荘直下の階段。かなり雪が積もっていました。
 
燕山荘には11時、出発から4時間弱で到着しました!
あいにく天気はまだ曇り。テント泊の受付(料金は一人700円)をしました。
燕山荘、燕山荘テント場については、こちらの動画つきの記事に詳しく書いているのでご覧ください
 

この日は残念ながら天気が曇りで展望が悪かった。

 
早速テントを張ります。テントはモンベルのステラリッジ。
このテント場でもよく見かけました。
 
僕がテント場に着いたのは正午前とあって余裕がありましたが、30張程度の広さしかありませんので、早めに到着されることをおすすめします。
ここがいっぱいの場合は、合戦小屋のテント場に張ることになるそうです(合戦小屋は通常はテント泊を受け付けていません)。
 
疲れもなかったので、すぐに燕岳山頂へと向かいます。
ここからは片道30分程度の距離と近いので、ザックをおいて向かいます。標高差も60M弱となっています。
途中、高山植物のコマクサをたくさん見ることができました。
ピンク色の可愛らしいお花です。

場所によっては、斜面にコマクサが群生しています。


有名なイルカ岩。たしかにイルカが水面から顔を出しているように見えます。
 
燕山荘から燕岳頂上への道は巨岩・奇岩が見れます。
イルカの形をしたものや、メガネ岩と呼ばれる穴があいた巨大な岩など、有名なものもいくつかあります。
コマクサに奇岩にと、撮影スポットが満載でなかなか進めません(笑)

有名なメガネ岩。穴が二つあってメガネのように見えます。

登山道には巨大な岩々がそびえます。歩いてて楽しい道です。ハイ松が生い茂っています。
 
燕山荘から30分ほどで燕山荘に到着しました!
残念ながら天気は曇りでしたが、僕にとって初めての北アルプスの山の頂上。
嬉しくて仕方なかったです。

 
頂上を堪能して、燕山荘に戻ります。天気はまだ曇りでなかなか晴れません。
燕山荘の外では槍ヶ岳方面を向いて、「晴れないかなー」っと待ちわびている登山客が沢山いました。
 
風が強くて、時々雲の隙間から太陽が現れて、「おおー、見えるか!」という期待の声があがります。
「晴れそうだ」っと何度も思ったのですが、なかなかそうもいきません。
 
残念ながら、結局この日は晴れることはなく一日が過ぎました。
夜も一度起きたのですが、空は雲に覆われたまま。朝への期待を胸に眠りにつきました。

時折雲の間から太陽が現れて晴れへの期待が高まります。

晴れそうで晴れないもどかしさの中、槍ヶ岳方面を向いて座って待ちます。

燕山荘から燕岳方面を見た写真。気持ちのいい稜線でした。
 

素晴らしい日の出!そして下山

翌朝は4時半に起床。
晴れを願って外に出てみると、そこには素晴らしい景色が広がっていました!
太陽が昇る前の赤と青の空のグラデーション。そして広がる雲海。
 
思わず「やばい!」っと声が出てしまいます。
外はとても寒く、ダウンジャケットを着て外で日の出を待つことにしました。

 
日の出とは逆の方向を見ると、雪をかぶった北アルプスの山々が見えました!
昨日は焦らされて、結局見えなかったので、嬉しさも喜びも倍増です。
笠ヶ岳、双六岳、鷲羽岳など北アルプスの憧れの山が綺麗に見えました。もう最高でした。


燕岳方面の眺め。
 
4時47分にご来光が見えました。
雲海に昇る赤い太陽がとても綺麗でした。
 
みなさん、「おー」の声とともに大撮影会です(笑)
燕山荘の周辺も人だかりができていました。
 
ふと後ろを見ると、日の出で赤く染まった槍ヶ岳が見えました。
日の出では山も赤く染まることを知りました。とても幻想的な光景でした。


槍ヶ岳や、その他北アルプスの山が赤く染まります。
 
燕山荘の奥から写真を撮ってテント場へ向かうと、テラスのカフェに目が入ります。
人がいたので、「やっていますか?」と聞くとやっているとのこと。
そこで、コーヒーとケーキのセットを頼みました。
 
テラス席で雲海に昇る太陽を見ながらのコーヒータイム!
何とも贅沢シチュエーションです。
しかもここのコーヒー、ケーキともにおいしい!

 
ケーキとコーヒーをいただいたら、テント場に戻り帰る準備を進めます。
テント場に宿泊カードを返却して、6時15分過ぎに出発します。
この頃には槍ヶ岳方面も先ほどまでの赤さが取れて、緑色の景色が広がっていました。

 
燕山荘は評判・評価がいいと聞いていましたが、まさにその通りでした。
テント場からの景色もそうですが、山小屋のスタッフの方たちの対応も素晴らしく、おいしいカフェテラスもついている。
本当に最高の山小屋でした。

帰り道。燕山荘のテント場を見えました。
 
帰りは雲海に下っていきました。
日の出前後の雲海もいいけれど、青い空の雲海もとても綺麗でした。
先ほどとは違って、高く登った太陽が白い雲をとても強くまぶしく照らします。

 
帰りは昇ってきた道を下っていきます。
登山時と同様に、危ない道もなく気持ちよく下山することができました。


合戦尾根から見えた最後の槍ヶ岳。大天井岳が手前に見えました。
 
約3時間で無事に下山できました。
帰りも弟に中房温泉まで迎えに来てもらい車で帰りましたが、ここからはバスで穂高駅まで帰ることができます(バスのページはこちら)。
 
僕の初めての北アルプス、そして燕岳のテント泊登山はとても思い出深いものでした。
冒頭にも書きましたが、僕はこの登山で燕岳(というよりも燕山荘)が好きになり、毎年来ています。
 
雪が積もった春の季節にも泊まりましたし、常念岳からの縦走時も泊まって素晴らしい日の出を見れました。
そんな毎年必ずきたくなるような場所で、北アルプス(テント泊)初心者に強くおすすめする山です!!
 
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