黒部五郎岳に登る(折立~薬師峠キャンプ場) -北アルプステント泊縦走

8月中旬、夏休みを利用して百名山の黒部五郎岳を縦走してきました!
黒部五郎岳は北アルプスに西側にあり、薬師岳・雲ノ平の南、槍ヶ岳の北西に位置しています。
標高は2,840m。
 

去年訪れた雲ノ平キャンプ場を眼下に見る黒部五郎岳
 
去年の夏休み、雲ノ平キャンプ場から見た黒部五郎岳の特徴的な山容に一目惚れ。
今年の夏休みに山行決行となりました!
 
コースの概要は下記の通りです。
元々は4日目に槍ヶ岳に登って上高地に下りようと思っていましたが、台風が近づいていたため断念しました。
 
1日目:折立(富山)→ 薬師沢キャンプ場
2日目:薬師沢キャンプ場 → 黒部五郎岳 → 黒部五郎小舎
3日目:黒部五郎小舎 → 三俣蓮華岳 → 双六山荘
4日目:双六山荘 → 新穂高温泉
 

 
広大な展望、キラキラの星空、素敵な高山植物、時には雨にも降られましたが最高の山行になりました!
 

 

コースタイム

1日目:折立(7:50)~太郎平小屋(12:50)-お昼ごはん-(13:30)~薬師峠キャンプ場(14:00)
 

富山駅から折立へ

昨年と同じく、前日の夜に新幹線で富山入りして、駅近くのホテル祥園に宿泊。
折立へは富山駅から出ている「富山駅 – 折立直通バス」を利用。
5時30分発で、折立には7時30分に着きます。値段は3,500円。
ネットでは上手く予約ができず、電話で予約し、運賃はバス内で支払いました。
 
予約なしでも乗れるようですが、満車の場合は乗車できませんので事前に予約することをおすすめします。
 

折立から太郎平小屋へ

初日は折立から太郎平小屋を経由して、薬師峠キャンプ場を目指します。
お盆から一週後ろにずらしたのですが、人は決行多かったです。
 
登山口にはトイレとか自販機があります。
ここで準備を整えて、いざ出発です!
 

 


 
最初は木々に囲まれた急登の太郎坂を登っていきます。
急登とは言っても、とても歩きやすい道で危なっかしい所もありません。
暑くもなく、寒くもなく、気持ちのいい天気の中歩いていきます。
 

 

 
1時間40分ほど歩くと、見晴らしのいい場所に出ました!
水色の空が広がり、遠くに大きな薬師岳が目を引きます。
北の方を見ると、剱岳の姿が!
 
ここにはベンチがあって賑わっていて、朝ごはんを食べている人もいましたよ。
ちょっと休憩して、出発です。
 

 

北にある立山方面に望むと剱岳(中央やや左)が見えた
 
ここからは、開けた尾根を歩いていきます。
長ーい、長い木道です。
この木道がこの山域の特徴ですね。
 

 
振り返ると山と山の間から、富山湾が見えました。
「こんな天気がずっと続けばいいのになー」と思わせるほどの快晴。
この日は登り始めは晴れ渡って、遠くまで眺めることができましたよ。
 

振り返って見えた富山湾

何のためにあるのか分からない謎のポール

 
ただ、ひたすらに岩がゴロゴロした道を歩いていきます。
途中、大きな有峰湖が背後に見えてきます。
それから、色々な高山植物も徐々に顔を見せてくれましたよ。
 

 

登山道から見えた有峰湖

高山植物のイワショウブ
 
歩き始めて3時間も過ぎると、薬師岳が目の前にどーんとそびえます。
まだ、薬師岳には登ったことはないのですが、いつか登ってみたいですねー
下から見るあの灰色の山頂は、どんな景色が広がっているんでしょうか。
 
 

左手に大きな薬師だけを見ながら歩く

 
歩き始めて4時間。
遠くに太郎平小屋が見えてきました。
 
今日は、小屋でご飯を食べて、キャンプ場でテント泊。
お腹が減ってきたので、小屋が見えるとテンションが上がります(笑)
 

 
太郎平小屋の前には、チングルマの大群!
もう小さな白い花は散っていましたが、代わりに可愛い産毛が生えていました。
 

チングルマの大群

 
時刻は13時前。太郎平小屋へ到着!
歩き始めて5時間が経ったので、もうお腹ペコペコ。
体はクタクタです(笑)
 

 
太郎平小屋の前はちょっとした広場になっていて、木製のベンチとテーブルがあります。
目の前には大きく薬師岳が見えます!
 
ここでお昼ご飯にしました。
いただいたのは…
 

 
その名も「太郎ラーメン」。
注文をして、10分ばかりで出来上がりました。
シンプルなラーメンなのですが、山で食べるラーメンはやっぱり美味い。
 
標高は2,300を越えた場所。
ほんのり寒く、疲れた体に醤油味のラーメンは美味しかったなー
ビールとのセットは最高です。
 

 

太郎平小屋から薬師沢キャンプ場へ

ごはんを食べ終えたら、薬師峠キャンプ場に向かいます。
薬師峠キャンプ場は太郎平小屋から薬師岳に向かう途中にあるのですが、この道は素敵です。
 

薬師峠キャンプ場に向かう
 
木道が一直線にキャンプ場まで続きます。
北アルプスの中に入り込んだこを実感できる場所。
右手には雲ノ平、水晶岳や鷲羽岳を遠望でき、木道脇には可愛らしいお花が咲いています。
 

真ん中の平な場所が雲ノ平

雲ノ平の背後には百名山の水晶岳

雲が出てきて黒部五郎岳はこの時点でははっきりとは見えず…
 
じっくり目を凝らすと、槍ヶ岳の先っちょが見えましたよ。
少しでも槍ヶ岳が見えるとテンションが上がります(笑)
 

 
小屋からゆっくり歩いて30分ぐらいで、キャンプ場が見えてきました!
大学の山岳部、家族連れからソロの方まで、かなり多くの人がテントを張っていました。
 


 
テントの代金はこのキャンプ場にある建物で払います。
ここには飲み物(お酒も)が売っているので、太郎平小屋でなくここで調達してもいいです。
冷たい水にさらされた、冷え冷えのものが買えます。
 
水場はキャンプ場からすぐの場所。
トイレは水場のすぐ隣にあります。
水量が豊富なので、一瞬で補給が済みます。
 

 
テントを立てたら、山と高原地図の「日本アルプス総図」と睨めっこ。
 
「北ノ俣岳へはこれぐらいの時間かかるかなー」
「休憩はここでして、これを食べようかなー」
そんな感じで明日の黒部五郎岳への道程をチェックして、楽しい道程の想像を膨らませます(笑)
 

 
サンダルに履き替えたら、キャンプ場の周りを散策。
ここではチングルマやエゾリンドウなどの可愛らしいお花を見ることができます。
 

産毛になったチングルマ

紫色のエゾリンドウ
 
散策していっぱい写真を撮ったら、再びテントに戻りました。
コーヒーを淹れ、チョコレートを食べてリラックスムードに。
kindleで深田久弥の百名山を開き、黒部五郎岳の章を読んで明日への気持ちを高めます。
 


 
そうこうしていると、雲が晴れて黒部五郎岳がその姿を見せてくれました!
去年に雲ノ平を歩いてから、そのカッコいい山容を見て登りたいと思った黒部五郎岳。
 
「明日はあそこに行けるのかー」
そんな感慨に耽りながら夜を迎えました。
 
沢が近くにあるからか、夜は気温が下がってとても寒かったです。
夜に起きると満点の星空が輝いていて、それは素敵な1日でした。
 

 

 
2日目へ
黒部五郎岳に登る(薬師峠キャンプ場~黒部五郎岳~黒部五郎小舎) -北アルプステント泊縦走
 
 

Advertisement