3日目(1):雲ノ平 3泊4日テント泊縦走【雲ノ平テント場~祖父岳~ワリモ北分岐】
さて、この分岐から鷲羽岳へは気持ちのいい稜線歩きとなります。
ちなみに北に進むと水晶岳に着きます。
ワリモ岳へ向かう。
後ろを見ると、左手の水晶岳へ伸びる稜線。
右手の伸びるのは、野口五郎岳方面への道です。
いわゆる裏銀座コース。
静かな山歩きができるということで、ここもいつか歩きたい夢の道。
右に伸びているのが裏銀座コース。
分岐から30分でワリモ岳のピークに到着!
岩々しいカッコいい頂上です。
ここで、単独行の男性とお話。
この方は昨日は黒部五郎岳の頂上から、直下の谷を歩いてきたのだそうですが、雨で水があふれて大変だったとか…
あの山容を想像するに、水が上から谷底に向かって集まる恐ろしい姿を想像しちゃいました。
この後は、雲ノ平山荘に泊まり、出発地の折立に戻るのだとか。
車で来た場合、そういうコースもあるんだなあと、参考になりました。
鷲羽岳直下の黒部川源流域の谷。
ワリモ岳を発って、お隣の鷲羽岳に向かいます。
鷲羽岳直下の谷は、黒部川の源流域なのだとか。
稜線からも、下から水がゴーゴーと流れる音が聞こえてきました。
ワリモ岳から鷲羽岳への尾根道。
鷲羽岳への尾根は、多少のアップダウンはあるものの、そこまで辛くはありません。
もしからしたら、昨日の雲ノ平への急登の影響かもしれません。
あれを経験した後なので、清々しく歩けました(笑)
チシマギキョウなどの高山植物
タカネシオガマ
鷲羽岳への稜線でも、高山植物を見かけました。
紫色のチシマギギョウ、イワツメクサ、ピンクが鮮やかなタカネシオガマなど色々なお花が咲いていました。
ワリモ岳への尾根を振り返る
9時20分。
ワリモ岳から40分で鷲羽岳の頂上に着きました!
標高は2,924メートルです。
ちょっとしたうんちくですが、今の鷲羽岳はもともとは東鷲羽岳、三俣蓮華岳が鷲羽岳と呼ばれていました。
色々と間違いがあって、今の名称になっちゃったのだとか(笑)
このことは、深田 久弥著の「日本百名山」に書かれています。
鷲羽岳の頂上でしばし休憩。
黒部五郎岳方面の景色はいいのですが、槍ヶ岳方面には雲がかかり始めていました(残念)。
山頂からは真下に鷲羽湖が見えます。
鷲羽湖の奥には槍ヶ岳がるのだが…
黒部五郎方面は晴れていました。
山頂で20分ほど休憩し、三俣山荘に向けて下山を開始します。
山頂から下の方に山荘の姿が見えるのですが、これが歩けど歩けどなかなか着かない(笑)
急激な下り坂で、じわじわと足に負担がきます。
中央の赤い小さな点が三俣山荘。
北鎌尾根と槍ヶ岳がちらっと、その姿を見せてくれました。
テンションが上がります。
振り返ると、鷲羽湖が近くに見えました。
この湖は歩いて行くこともできるようです。
三俣山荘が近づいてきた。
10時40分に三俣山荘に到着!
ベンチにザックを下ろします。
山荘に入って目に飛び込んできたのは、三ツ矢サイダー…
誘惑に負けて購入しました(笑)
あまり、お腹は空いていませんでしたが、この先は長いのでここでお昼ご休憩。
牛飯一つと、行動食の軽食で済ませました。
ここのテント場もいい場所にありますね。
鷲羽岳に、晴れてれば槍ヶ岳が目の前に見えるはず。
いつか泊まりたいなー
さて、ここからは三俣蓮華岳、双六岳を縦走して双六山荘に向かいます。
雲行きが怪しく、体力的に優しい巻き道で行くか悩みました。
だけれども、なかなか来れないこの山域。
展望が開けるか分からなかったのですが、願いを込めて出発します(笑)
三俣山荘と鷲羽岳を振り返る。
三俣峠に出ました。
ここは双六小屋への巻き道と三俣蓮華岳との分岐となっています。
三俣蓮華岳に向けて登っていきます。
ここの登り坂にはお花畑があります。
もう、それは一面に咲いていました。素敵です。
分岐から山頂へはあっという間に着きました。
ハクサンイチゲとシナノキンバイ
三俣蓮華岳の頂上。標高は2,841メートル。
三俣蓮華岳に到着しました!
鷲羽岳にもうっすらと雲がかかり始め、槍ヶ岳方面の視界は全くありません。
残念でしたが、
「あんだけのいい物見れたから」
と、午前中の絶景を想像、にやけながら双六岳へ向かいます(笑)
まずは丸山を登る
ここから双六岳への縦走は、比較的緩やかではありますが、アップダウンがあります。
この時点で朝出発してから、7時間半。
ペースが落ちてきているのを感じていました。
まだ、時刻は12時半。
「夕方前に双六山荘に着けばいいか」
と、怪我だけはしないようにゆっくりと歩いていきました。
まずは丸山を超え、そして双六岳を目指します。
双六小屋への中道ルート
途中、双六小屋への中道ルートがありましたが、これもパス。
双六岳へ向けて尾根を進みます。
途中、小鳥さんと遭遇。
帰ってから調べてわかったのですが、イワヒバリという種類だそう。
僕の前を長いこと一緒に登山道を歩いてくれました。
木に止まることはあまりないそうで、地面を歩き、人懐っこいのだとか。
納得です。
30メートルぐらい一緒に歩いていました(笑)
三俣蓮華岳から1時間半かかり、双六岳に着きました!
辺り一面真っ白です(笑)
近そうで意外に遠かった双六岳。
早々に山荘へ向かいます。
辺りは真っ白。
双六岳から双六山荘への尾根は、幅が広くて何だか草原にいるよう。
変な景色でした(笑)
踏まれた登山道が、すーーっと一筋伸びていました。
ここは大雨の時は迷いそうで怖いですね。
双六岳から降りとくると、鷲羽岳方面は晴れていました。
今日歩いてきた祖父岳、三俣蓮華岳。
奥には朝一番に見た、水晶岳が見えました。
「長いこと歩いてきたなー」
と感慨深げに山を見つならがちょっと小休憩。
今日歩いてきた道を振り返る。
そして、とうとう本日の目的地、双六小屋が見えてきました!
長かった!遠かった!
早朝に雲ノ平テント場から出発してから10時間と15分。
ようやく双六小屋に到着!
小屋は人が多く、とても賑わっていました。
この小屋はとても大きいです。
小屋の前には鷲羽岳がドーンとそびえています。
ここから見ると、2つの尾根が左右に伸びていてかっこいい。
受付を済ませて、テント場に向かいます。
小屋のすぐ後ろにあります。
天気が良ければ、後ろに笠ヶ岳が見えるのですが、残念ながら雲がかかっていました。
夕方前に夜ごはんを食べました。
メニューはカレーに魚肉ソーセージ炒め。
もちろん、ビールは片手に。
今回はほぼ、カレーメニューだったのでこの時点で少し飽きていました(笑)
魚肉ソーセージは今回初めて持って行ったのですが、いいですね。
ちょっと重いですが、常温で大丈夫ですし、割と何にでも合います(カレーにも)。
次は胡椒と一緒に持って行こうかな。
夜は雨が降る天気となりました。
星空も見れず(泣)
明日は最終日。
「晴れて有終の美を飾りたい」
と、そう願いながら眠りに着いたのでした(笑)
4日目の記事はこちら。
4日目:雲ノ平 3泊4日テント泊縦走【双六山荘~鏡平山荘~ワサビ平小屋~新穂高温泉】>>