登山用ヘッドライトの選び方 – おすすめのペツルのLEDライトを交えて説明する


 
登山の必需品の一つにヘッドライトがあります。
最近の主流はLEDで、僕が使っているペツルのライトもLEDです。
 
山では日が落ちると足元が見えないほど暗闇に包まれ、ヘッドライトがないと道迷い・滑落などの遭難の危険性が増します。
遭難時にヘッドライトの光が手がかりとなって、ヘリコプターに救出されたという事例も。
この記事ではヘッドライトの選ぶための前提知識、選び際のポイントを説明します。
 

目次

 

ルーメンって何?

ルーメンは、光の明るさの単位です。
詳細は省きますが、光源からの光量の単位と考えてください。
基本的にルーメンの数値が高いほど、明るくなります。
 
また、ルーメン値が高いほど多くのエネルギーを消費します。
ヘッドランプでは電池の消耗がより激しくなるわけです。
 
一般的な登山では100ルーメンあれば十分で、数十メートル先の道の状態が分かります。
それ以上の明るさのライトは、トレイルランニングで暗闇を走る時、夜の登山中に遠くの道の状況を知る時などで使います。
 

ヘッドライトの明るさ調節機能と照射方式

登山用ヘッドランプの多くは、明るさが調節できるようになっています。
先に触れましたが、明るくするほど電池が消費されます。
そのため、必要な時に必要な明るさに調節することが、電池の消費を抑えるポイントになります。
 
ここで、僕の持っているペツルのアクティック・コアで明るさと照射方式がどうなっているか見てみましょう。
下に取り扱い説明書を載せていますが、直観的な操作が可能です。
すべて一つのボタンでモードを切り替えます。
 

 
操作方法は簡単。ボタンを押す度により明るくなります。
ほとんどのヘッドライトも同様の操作で明るさを調節します。
 
まずは、ボタンを一回押した通常のモード。
これは手元や足元など至近距離を照らす時に使います。
 

ボタンを一回押すと1つのライトが付く
 
二回押すとライトが2つ付いて、より明るくなります。
これは暗闇での歩行時に使います。
三回押すと、ライトは2つのままですが、より明るく遠方まで照らすことができます。
もう一回押すと、消灯モードになります。
 

さらにボタンを押すとライトが2つ付いてより明るくなる
 
このペツルのライトは赤色に光る機能があります。
この場合、ボタンを長押して切り替えます。
 
赤色ライトですが、周りに人がいる場合に使用します。
なぜなら、白色のライトが目に入ると、目がくらみ、瞳孔を痛める危険性があるからです。
赤色ライトは、白色に比べて目が眩むことが少なく、瞳に優しいです。
 

 

ヘッドライトの重さ

ヘッドライトは軽いもの選びましょう。
頭にヘッドランプを装着した時にその存在が気にならない重さのものがいいです。
 
ルーメン値が高いからといって、重いランプを選ぶことは避けましょう。
ルーメン値が高いものは一般的な登山用ではなく、ロッククライミングなどの特殊なアクティビティに使用されます。
 

ベルトの太さ・タイプ

ベルトはある程度の太さがあり、頭へのフィット感が高いものがいいです。
登山中は次々と足場が変化するため、頻繁に頭を動かします。
そのような時でも太いフィット感のあるゴムベルトであれば、ずれ落ちる心配がありません。
 

 

角度調節の機能

ヘッドランプに角度の調節できる機能があると便利です。
頭を下に向けることなく足元を照らせるので、前方の注意を払って歩くことができます。
この機能があれば、頭の位置を自然な位置に保てるので、首への負担が少なくなります。
 

ペツルのヘッド部分の角度調節機能
 

ボタンの大きさ

ボタンは直観的に操作できるように、一つのボタンで明るさ調節・照射方式が操作できるものがいいでしょう。
また、手袋をした状態で操作可能な大き目のボタンがいいです。
 

 

僕がおすすめするペツルのヘッドライト

僕が今使っているのは、ペツルというメーカーのヘッドライト「アクティック コア」です。
85グラムと軽量で、最大で350ルーメンの強力な光を発します。
 
登山者の間で評判がいいのは知っていましたが、僕がこのライトを「いいな!」と思ったのは、この強力な光が理由ではありません。
一番の理由はその電池です。
 

ペツルのアクティックコア
 
このヘッドライトは付属でリチウム電池、充電用ケーブルが付いてきます。
特徴的なのが、付属のリチウム電池にUSBポートがついていること!
いざという時はモバイルバッテリーを使って充電できます。
もちろん、単四系の電池も使えます。
 
フル充電は3時間。
通常の登山歩行時の照射モードであれば、7時間は使えます。
 

ヘッドライトと付属の電池、USBケーブル

付属の電池を入れたところ

USBケーブルで充電していることろ。充電中はランプが赤色に光り、充電完了すると緑色の光に変わる

単四系の電池も使える
 
下記は公式のビデオ。
僕は持っていませんが、このヘッドライトを使用したLEDランタンも売っています。
 

 
 
PETZL(ペツル) ACTIK CORE アクティック コア E99AB 350ルーメン ブラック



 
Petzl ペツル CORE コア ハイブリッドモデル専用バッテリー



 
PETZL(ペツル)ノクティライト


 
先日、赤岳の登山で初めて使用しました。
今後の登山でもガンガン使っていこうと思います。
 
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  • >また、電池はアルカリではなく、リチウムイオンを選びましょう。
    >リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、極寒・猛暑でも安定しています。
    とありますが、それはリチウム一次電池の特性です。
    エネループなどのニッケル水素電池、リチウムイオン電池は共に寒冷地ではパフォーマンスが著しく低下し、短時間で使用不可になる場合もあります。
    またリチウムイオン電池は一般の家電量販店等では市販されていません。ネット通販の一部では保護回路のない、または安全性の低いリチウムイオン電池が出回っており大変危険です。また、使用不可の機器に使用すると爆発などの危険があります。

    • ご指摘ありがとうございます!全くもって勘違いしていました。。長い間、友達にもリチウムイオンは寒さに強いと触れ回っていたので、恥ずかしいばかりです。記事内容を修正いたしますね。