登山を始めたばかりの人の中には、
「ゲイターって必要なの?」
と思う人もいるかもしれません。
ゲイターの素材は防水性のものが使われ、「水・泥・砂・小石」などが靴の中に入ってくることを防ぎます。
また、冬山では雪の侵入を防ぎます。
登山では、「靴の中を濡らすこと」は避けなければなりません。
不快なだけでなく、寒い時期に足を濡らすと急激に体温が下がり、体調不良の原因になりかねません。
それでは、ゲイターの特徴・選ぶ際に見るべきポイントを書いていきます。
また、装着方法についても説明します。
ゲイターの長さは大きく分けて「短い丈」、「中ぐらいの丈」、「長い丈」の3タイプあります。
短いものは主にトライルランニングなどのローカットシューズで使用されます。
丈が短くコンパクトなので、走る妨げになりません。
登山では「中ぐらい丈」、「長い丈」のどちらかを選ぶといいです。
個人的には、膝下までの長さがある「長い丈」のゲイターをおススメします。
日本の登山道は丈の短い草原ではなく、草木が生い茂る森の中を歩くことが多いです。
そのため、長いゲイターの方がより足元を濡れから守ってくれます。
また、雪道の場合は膝まで雪に埋まる可能性があるので、長いゲイターがいいです。
膝まで伸びる長いゲイターは、より足元を濡れから守ってくれる
ゲイターをいくつか見ると、フロントの開閉タイプに違いがあることに気づきます。
「ジッパー式」と「ベルクロ(マジックテープ)式」です。
どちらのタイプであっても、きっちりと閉じれば性能に違いはありません。
ジッパー式のメリットは、ジッパーを上げ下げするだけで、簡単に隙間なくゲイターを開閉できます。
では、ベルクロ式のゲイターのメリットは何でしょうか?
それは、零下を下回るような冬季の山でも安定して使えること。
これがベルクロ式のメリットです。
一つはジッパー式の場合、冬季に水滴や雪がジップ部分に付着して凍ると、開閉できなくなることがあります。
また、冬季の厚い手袋ではジッパーを開け閉めにてこずります。
冬季に寒い山でも登山をする場合はベルクロ式、または、ベルクロとジッパーの両機能を備えたゲイターの購入をおススメします。
ゲイターを履くと蒸発した汗が外に放出されず、ゲイター内が蒸れてきます。
そのため、登山用ゲイターは上部がゴアテックス素材のものが多いです。
選ぶ際は素材をチェックしましょう。
ゴアテックス素材であることを表示したゲーター
ゲイターの上部は、水や小石などの侵入を防ぐためにドローコードやストラップで絞れるようになっています。
また、この機能のおかげでゲイターがずり下がってくることを防ぎます。
ゲイターの最下部にはストラップが付いています。
これは、ゲイターが上がってくることを防ぎます。
ここの素材も様々です。
ストラップは靴底に付けるため、高い強度のものが破損する可能性が低くなり長く使えます。
強度の高いファブリック、ゴムで覆ったもの、素材がむき出しのものなど。
また、ストラップの長さを調節できるものもあります。
お財布と相談して、どれがいいか決めましょう。
ゲイターの下部は、上部に比べて強度の高い素材が使われていることがあります。
ここはより防水性が高く、また、石などで擦れても破れないように厚手のナイロンが使われていたりします。
冬季の場合、アイゼンの爪でこの部分を擦ってします可能性があるので、強度の高い素材が使われたゲーターがおススメです。
装着の前にゲーターは右と左があるので確認しましょう。
ゲイターの中に「右(Right)」、「左(Left)」と書かれていることが多いです。
まず最初に、ジッパー(またはベルクロ)部分を閉めます。
この時ジッパーが前にくるようにしましょう。
次に、上部のドローコードを締めあげ、ゲイターが下がらないようにします。
そして、フックを靴紐の前方に装着しましょう。
そして、最後に下部のストラップを靴の下に通しましょう。
これでゲイターがずり上がるのを防ぎます。
ストラップは下の画像のように靴の中央(直接地面に設置しない部分)を選んで付けましょう。
これで装着完了です。
ゲイターは足元に付ける道具のため、摩耗して破れたり、雪山でアイゼンを引っ掛けて破いてしまうことがあります。
もし、登山中にゲイターが破れたら…
そんな時に便利なのが「ダクトテープ」です。
このブログでも何回か紹介していますが、ゲーターの補修以外にも、ザック、登山ブーツ、ダウンジャケットなど、何か破れたり壊れたりしたらこれで応急処置ができます。
手元に一つ準備しておくと何かあった時に重宝します。
僕が使っているのはSOLのダクトテープ。
携帯性に優れ、強力な粘着性があって完全防水。
粘着効果もバツグンです。
登山中にゲイターが破れたら…
ゲーターの裏からダクトテープを張る。このテープは手でちぎれるので補修も簡単。
最後にゲイターを付けるタイミングについて。
雨が本降りになってからでは遅いです。
靴が濡れてしまいます。
これはレインウェアを着るタイミングにも言えますが、
「雨が降りそうだな」、「小雨がぱらついてきたな」と、思ったら付けましょう。
また、前日に雨が降った場合は山に登る前に装着しておきましょう。
道が抜かるんでいたり、草や枝が雨で濡れている可能性が高いです。
また、雪山では勿論のこと、登山前に装着するようにしましょう。
「ジッパー式」ゲイター
イスカ(ISUKA) ゴアテックス ライトスパッツ
「ベルクロ式」ゲイター
OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ) メンズ クロコダイル ゲイター
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