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新田次郎の「聖職の碑」を読んだ

僕は山岳小説をあまり読んだことはないのですが、新田次郎の書いた「山の歳時記」が面白かったので小説を読んでみることにしました。

ちなみに「山の歳時記は」エッセイ集です。


新田次郎は山岳小説界では一番有名と言っても過言ではない人で、小説をたくさん書かれています。

その中から僕が選んだのは、「聖職の碑(いしぶみ)」でした。

理由は、この小説が大正時代の木曾駒ケ岳の大量遭難を元にして書かれているのですが、僕は今年の冬に木曽駒ケ岳に登ろうとしたから少し縁を感じたのでした。

ただそれだけで、特に意味はありません。ちなみ撤退しました。

読み始まると止まらなかったですね。

ちなみに遭難したのは学校の先生とその生徒なのですが、山や遭難の話だけでなく、その時代の教育思想や家族観みたいなものも盛り込まれていてすごく面白いんです。

 

それからこの本を面白くしているのは本の2割を占める、新田次郎がこの本を書くために行った取材や調査の内容が書かれていることです。

僕は新田さんの他の小説を読んだことがないのですが、他の本もこんな感じで取材の内容が事細かに書かれているのでしょうかね。


本の2割がそのような内容なのですが、これがまた良いのです。

山の歳時記を読んで、

「新田さんはすごくクセがあるな(いい意味で)」

と思っていたのですが、この取材記を読むと改めてそう思いました。

いや、本当に面白い人です。


次に木曽駒ケ岳に挑戦するときは、この本の名前にもなっている「聖職の碑」を見に行きたいと思いました。

聖職の碑 (講談社文庫)

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