3月18日、19日に1泊2日のテント泊で南八ヶ岳の南に位置する権現岳に登ってきました。
八ヶ岳は年末12月の北横岳のテント泊、2月の硫黄岳とここ最近かなりはまっています。
今回の山行は快晴とは言えませんでしたが、南アルプスや赤岳を見れて満足の登山となりました。
登山動画を作成したので、ご覧になってください。
1日目(4時間5分):天女山入口(10:55)~ 天女山(11:20)~ 標高2千メートル標識(13:30)~ 前三ツ頭頂上手前(15:00)
2日目(6時間):前三ツ頭頂上手前(6:00)~ 前三ツ頭(6:20)~ 三ツ頭(7:10)~ 権現岳頂上(8:20)~ 三ツ頭(9:25)~ 前三ツ頭(9:45)~ 前三ツ頭頂上手前(10:00)~テント撤収~ 前三ツ頭頂上手前(11:10)~ 天ノ河原(12:40)~ 天女山入口(13:10)
僕は八王子からJR特急スーパーあずさに乗って小淵沢まで行きました。
そこからJR小海線・小諸行に乗り換えて甲斐大泉駅で下車。
そこからタクシーで天女山登山口ゲートまで行きました。料金は千円ぐらいでした。
駅を降りるとタクシーの電話番号が看板に大きく表示されています。
11時前に天女山登山口ゲートからスタートしました。
まずは標識に従って登山口に入り、道沿いに進んで行きます。
天女山登山口ゲートは冬季は閉まっているのでここからがスタートになります
天女山登山口の標識。ゲートから目と鼻の先にあります
この辺りはもう春の陽気。
雪もほとんどなく、小鳥のさえずりが聞こえます。
ほどなく天女山に到着しました。
天女山では団体さんがいました。背後に三ツ頭の姿
天女山からはこれから登る三ツ頭が見えました。
上の方は白く、まだ雪が残っているようです。
次に天の河原に向かいます。
天女山から25分で天の河原に着きました。
ここからの眺めはとても素晴らしかったです!
すぐ目の前には大きな南アルプス、遠くにはうっすらと富士山が見えました!
目の前に南アルプス
南アルプスのアップ画像。左が北岳、右が甲斐駒ケ岳
奥にうっすらと富士山
富士山アップ画像
と、ここで母親から電話が。ベンチがあったので休憩がてら話します。
前三ツ頭への道は尾根道なので結構電波がありました。
それにしても冬山テント泊のザックが重い。
ワカンも持って行きましたが最後まで使うことはありませんでした…
天の河原のベンチ。アイゼン、スコップ、ピッケル… 冬山テント泊はザックは重かった
電話が終わり、天の河原を発ちます。
ここから雪が多くなってきました。
この辺りはなだらかな登りで、まだアイゼンは必要ありません。
天の河原を過ぎたところ
林の間から甲斐駒ケ岳
前三ツ頭にさしかかると急登が始まります。
かなりの急登です。この荷物の重さが辛く、泣きたくなりました(笑)
ふくらはぎをピクピクさせながら登っていきました。
この急登は本当に辛かった!
ここでアイゼンを装着
急登を登っていくと、雪上にガンバの文字が。
下手な顔に思わず笑ってしまいました。
この辺りは動物の足跡がたくさんありましたよ。
この下手な顔で元気をもらいました(笑)
鹿?の足跡
この日、テントを担いで登る単独の方と5人パーティーに出会いましたが、どちらも権現岳から赤岳へ縦走するとのことでした。
素直にすごいなと思いましたね。僕にはその体力はありません。
それぐらいこの急登はきつかったーー
1時間半以上、ずーっと尾根沿いに急登を歩いていましたが、前三ツ頭の頂上が近づくと景色が開けた場所があります。
天の河原と同じく南アルプス、富士山の方面が良く見えました。
ここにテントを張ることにしました。
前三ツ頭の頂上近く
南アルプスの展望が良かったです!
ザックをデポして上の方まで登り、テントを張るのに良さそうな場所を探します。
場所が決まったらスコップで整地してテントを張りました。
疲れているし、お腹も空いているしでなかなか作業が進みません(泣)
テントを張り終えたら、すぐにご飯、水作りの準備に取り掛かります。
今日の夕食はアルファ米のチャーハンにホワイトシチュー、豚モツという変な組み合わせ(笑)
それでも疲れて冷えた体には最高に美味しかったです!
テントを張った場所はこんな所。目の前に南アルプス、甲府の街並みが見えました
ホワイトシチューの中にチャーハンを入れるという暴挙(笑)
ご飯を食べた後は目の前に広がる南アルプスやだ金峰山、明りが灯っていく甲府の街をただボーと眺めていました。
モヤってきたのはこの頃から。
気が付いたら富士山が見えなくなっていました。
夜景、綺麗でしたよ。
奥の一番明るいところが甲府の街
そして、就寝の準備。
空は引き続きモヤっていましたが、21時半過ぎに起きて外を見てみると星空が広がっていました!
この日の夜は風がめちゃくちゃ強かったです。
テントが幾度も揺れて、その度に目を覚まします。
赤岳の方から風が近づいてくるのが分かるんですね。
はるか遠くにまずはゴーという音が聞こえて、それが次第に近づいてくる。
最初の風の音から7~8秒ぐらいでゴオーーという強風が吹き付けます。
経験したことのない興味深い体験でした。
朝は5時に起床して、早速ご飯。
朝食はドライフードのビーフシチュー、アルファ米を煮込んで食べました。
6時前にテントを張った前三ツ頭の尾根から出発です。
外はかなりのモヤがかかっていました。
「日の出は期待できないかなー」
と思っていたら、前三ツ頭の頂上手前から素敵な日の出が見れました!
前三ツ頭の頂上手前から日の出
日の出で山が赤く染まります
テントを張ったところから20分で前三ツ頭の頂上に出ました。
目の前にはこれから登る三ツ頭が!
左にちょこっとだけ編笠山が見えましたよ。
相変わらず天気はモヤーとしています。
そのモヤが日の光で薄紫色になっていて綺麗でした。
左に編笠山がちょこっと見えました
モヤが薄紫色に輝いていました
今回はテントからアタックザックを背負ってきました。
年始に好日山荘で買って今回初めての使用。
容量は20リットルで水筒、行動食、ダウンジャケットを持って行きました。
アタックザックで権現岳へ向かう
ザックは軽いはずだけど、この三ツ頭の登りがキツイ(笑)
ハアハア息を切らせながら登っていきます。
テントを出てから1時間ちょっとで三ツ頭の頂上に到着!
振り返ると登ってきた尾根が見渡せました
三ツ頭の頂上
残念ながら権現岳はガスがひどくなって見えません。
休憩をしていると、権現の方から大きなザックを背負った方がやってきました。
僕と同じく昨日登ってきて、昨夜は三ツ頭と権現岳のコルでテント泊したそうです。
「昨日の夕方前までは赤岳も良く見えたんだけど…」とおっしゃっていました。
お話した後、権現岳へ向かって歩き出しました。
ガスった権現岳
前三ツ頭から権現岳まではほとんど危ない道もなく歩きやすい道が続きます。
三ツ頭から権現岳への尾根道は東側に雪庇ができているので、そちらに寄らないように気を付けます。
一番の注意ポイントは権現岳頂上直下の巻き道。
人一人通れるぐらいの道幅で、切れ落ちているので慎重に進みました。
尾根の綺麗な雪庇
ガスってますが、特徴的な権現岳の岩の頂上が見えてきました!
ちょうど編笠山の方面から来た人が5~6人いて賑わっていました。
頂上は狭くて一人しか登れないような所。
代わる代わる頂上に立って、写真を撮り合っていました。
見えてきた権現岳の頂上
山頂でパシャリ。写真を撮っていただきました
頂上を横から見ると結構すごい場所です
天気が良ければギボシにも登りたかったのですが、頂上からはガスって何も見えず。
早々に元来た道を戻ります。
山あるあるですが、下山を始めたら雲が切れてきました(泣)
振り返ると登った権現岳と赤岳の姿が!
快晴とは言えませんが最後に見れて良かった!
権現岳と右に赤岳が見えました!
三ツ頭、前三ツ頭を通ってテント場まで戻ってきて、1時間ぐらいかかってテントを撤収。
11時過ぎに下山を再開しました。
この時間になっても天気はすっきりせず、昨日は見渡せたテント場からの景色もモヤっていました。
前三ツ頭の尾根を下っていく
下りは早い!
急登だっただけに、どんどん下っていけます。
振り返ると雪の三ツ頭があんなに遠くに。
振り返って三ツ頭。この辺りでアイゼンを脱ぎました。
雪のない笹の道に戻ってきました
前三ツ頭のテント場から2時間で天女山登山口に下りてきました!
登りは4時間もかかったのに、下りはあっという間ですね。
ここでタクシーを呼んで甲斐大泉駅まで行きました。
いやー、何回も言いますが急登がすごかった(笑)
僕が下山する時に日帰りで登っている10名ぐらいの人とすれ違いました。
みなさん、体力ありすぎです。
辛そうな人もいましたが…
テントを撤収している時に、
「今から下山するの?いいなー、オレも帰りたいよ」
というおじいさんがいました(笑)
このコースは体力は必要ですが危険な箇所は少なく歩きやすい道です。
尾根を歩くので眺めもいいです。
快晴であれば素敵な景色が見れること間違いないです!
テントを張るのであれば前三ツ頭の頂上付近か、権現岳と三ツ頭のコルが良さそうでした。
テントを張った後もそこにありました。
次は快晴の時に登りたいな!
◆関連記事
・雪の硫黄岳登山 青い空が広がる八ヶ岳を臨む
・雪の北横岳~大岳縦走登山 双子池冬季テント泊(1泊2日)