雪山の必須道具の一つのアイゼン。
「買ったはいいものの、登山靴への付け方が分からない…」
という方向けに、アイゼンの付け方を説明します。
今回はグリベルのセミワンタッチアイゼンを使っています。
セミワンタッチアイゼンの場合、登山靴の後方にコバが必要です。
動画も作成しましたので、是非ご覧ください。
まずは、アイゼン装着に必要な各機能の名称を覚えておきましょう。
セミワンタッチアイゼンの場合、それは下記の5つです。
もう一つ、前提知識。
アイゼンは左右で形が違い、靴の形状に合わせて湾曲しています。
それぞれ左右の靴と一対一の関係になります。
それでは、アイゼンを装着してみましょう。
まずは、アイゼンの長さを靴の大きさに合わせます。
アイゼンは前部と後部が調節プレートでつながれています。
プレートには穴があいており、その穴に棒をさすことで長さを調節します。
例えるなら、腕時計と同じような仕組みです。
調節部は硬くて冬季手袋では扱いづらいため、登山前に行いましょう。
それでは、ストラップを締めていきましょう。
まずは登山靴をアイゼンに乗せます。
次に前部のハーネスを上げて靴に被せます。
そして、後部のコバにレバーを掛けます。
冒頭で説明したプレートの調節が甘いと、コバを掛けても靴が動きます。
逆にしっかりと調節できていれば、がっちりと靴が固定されます。
次に前部のハーネスにストラップを通します。
ハーネスの穴の上から下に通すと、スムーズにストラップを通せます。
ストラップを反対側に回し、2本のリングに通します。
リングには内側からストラップを通します。
それから、ストラップを1つ目のリングの中に折り返して、もう一度通します。
最後にストラップをきつく締め上げます。
ここが重要です!
締めが甘いと、歩行中にアイゼンが脱げる可能性があります。
これで完成です。
アイゼンを付ける練習は、冬季の手袋をつけて何回も行いましょう!
手袋を付けると、かなり作業が難しくなります。
冬季登山中に、アイゼンを付け直すことは度々あります。
その作業をする所は、安定した場所とは限りません。
もしかしたら、急斜面かもしれません。
目をつぶってもできるぐらいに練習しておきましょう。
アイゼン購入時はストラップが長くなっています。
ストラップが長過ぎると何かの拍子に引っかかり、滑落の原因になりかねませんので事前に切っておきましょう。
この時、手袋をつけてアイゼン装着作業を行い、適切な長さに切ります。
素手のイメージで切ってしまうと、手袋装着時にストラップが短く感じ、作業が難しくなります。