登山リュックの選び方(2)- 軽量リュックはNG・失敗しないサイズ選び


前回の記事では、登山リュックの容量の決め方・見るべきポイントを説明しました。
この記事では軽量リュックについて、失敗しないリュックの購入方法などについて書いていきます。
 

目次

 

軽量リュックという選択

登山のスタイルにウルトラライト登山というものがあります。
これは必要最低限の荷物・軽量の道具を持って行き、より軽快に登山を行うスタイルです。
登山リュックにもウルトラライト志向のものがあります。
 

左が軽量リュック。右が通常の登山リュック。左のリュックはヒップベルト、ショルダーベルトにいたるまで軽量化が図られています。
 
僕は初心者には軽量登山リュックはおススメしません。
なぜなら、軽量リュックはその軽量化の代償として頑丈さをそぎ落としているため、登山道具が軽量化されていないと体への負担が大きくなるからです。
 
ウルトラライト志向の人は、水筒・衣料・クッカー・トレッキングポールなど、ありとあらゆる物を軽量化します。
そうでもしなければ、軽量リュックで快適な登山はできないのです。
 

ショルダーベルトまで軽量化がされている(左)

背面パッド、ヒップベルトも厚みがなく軽量化がされている(左)

軽量リュックの細いショルダーベルト(上)通常のリュックに比べると1/3程度の厚み。
 
また、軽い登山道具というのは高価な場合がほとんどです。
お財布には優しくありません。
まずは、通常のリュック・道具で登山を始めてみて、趣味として登山が続けられそうであれば軽量化を目指すのが無難です。
 

サロモンのトレイルランニング用のリュック20リットル。
 
もし、軽量登山をするのであれば、トレイルランニング用のリュックで始めるのも一つの手です。
僕は短時間の日帰り登山の時は、こういうリュックを使うことがあります。
 
トレイルランニング用のリュックは10リットル台の大きさが多いのですが、登山リュックとしては小さいので買うのであれば20リットル台のものがいいでしょう。
荷物は最低限のものを持って行き、トレッキングポールやクッカーなどの料理道具、予備の水は持ちません。
 
ただし、このような軽量登山を行う場合は慣れた山、低山でしか行いません。
なぜなら、水・行動食も極力減らすため遭難した場合のリスクが高いからです。
何度も行って道が知れている山、人が多い山ではこのような登山スタイルも可能となります。
 

登山リュックの失敗しないサイズ選び

登山リュックにも大きさがあるのは知っていますか?
S、M、Lサイズのように分かれています。
これは同じ背の高さの人でも胴体の長さが違うことがあるからです。
 
「洋服がMサイズだから、リュックもMサイズでいいよね」
ネットでポチー。
これはダメなんです。
靴と同じようにその人に適したサイズを選ぶ必要があります。
 
「自分の胴体のサイズ? 何それ」ってなりますよね。
ですので、最初のリュック選びは登山ショップに行き、店員さんに相談することをおススメします。
どのサイズが自分に合っているかわからないことを伝えましょう。
 
実際にリュックを背負う場合は、ヒップベルト、ショルダーベルト、ロードリフター、チェストストラップをきちんと締めてサイズ感・フィット感を見てください。
もし可能なら、店員さんに相談してリュックの中に少し重いものを入れ、実際の登山時に近い形で試せるのかベストです。
実際に荷物を入れると、また背負った時の感覚が変わってきます。
 
また、ヒップベルトが体に合っているか必ず確かめてください。
先の記事で「登山リュックは腰で背負う」ということを書きました。
 
「ヒップベルトがフィットしない」
「ヒップベルトが擦れていたい」
と少しでも感じたら、それはサイズ選びが間違っているか、ヒップベルトが体に合っていない可能性があります。
 
ここで妥協すると、今後の山行が苦痛になりますので時間をかけて色々なリュックを試しましょう。
僕はリュックのフィッティングを確かめるために、長い時は30分以上かけます。
 

リュックによってはヒップベルトを調節できる機能がついています。
 
 

僕がおススメする登山リュック

おススメの登山リュックというのも何か変な感じがします。
人によって体型も違うので、その人に合っているリュックもそれぞれ違うからです。
 
それを承知で僕がおすすめするのは、グレゴリーのリュックです。
僕は3つ持っています。
 
日帰り用に一つ、テント泊用に2つです。
グレゴリーは登山リュックのロールスロイスと呼ばれるように、価格は高いですが細部まで作りがしっかりしています。
登山ショップでリュックを背負う機会があったら、是非、グレゴリーも試してみてください!
 
他で有名なところではミレー、カリマー辺りです。
どちらのリュックも定番のロングセラー。
登山ショップで見ましたが、細部まで良く考えられて作れています。
これらのリュックを買えば、大きく間違うことはないでしょう。
 
[ミレー] リュック サースフェー 30+5



 
[カリマー]中型トレッキングザック ridge40 type2 Steel Blue(スティールブルー)


 
グレゴリー ズール 35 バーニッシュドオレンジ M


 
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